Uターン後の未来/都会での経験を生かして地元で花咲くサロンづくり

 CASE3:妻の地元にUターンした美容師夫婦。『Mille』TOMOさん

 

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[TOMOさんのUターンプロフィール]

東京・青山『ANTI』に勤めていたTOMOさん。同じく『ANTI』を経て、都内サロンで統括マネージャーを務めていた夫のKATSUさんとともに、2016年7月、TOMOさんの地元、茨城県つくば市にUターンして『Mille』をオープン。今回は地元側のTOMOさんにインタビュー。

 

リラックスできる特別な空間を、自分たちもゆとりを持ってつくっていく。

 

-TOMOさんの地元で独立を決めたのはなぜだったのでしょうか。

 

Uターンして独立のきっかけとなったのは、2人目の妊娠でした。1人目を産んだときからいずれ自分たちのお店を持って、子どもとの時間も充分とれる環境で美容師を続けたいという思いがあって、その時期が2人目の妊娠で決まったという感じです。私の両親が頼れる距離にいて、子どもがのびのび育てる環境ということで、自然と私の故郷である茨城でと決まりました。KATSUの出身は福井なのですが、もともと帰るつもりがなかったというのもスムーズに決まった理由かもしれません。

 

わたし個人としては、自分が一番輝ける場所を考えたときに、都内ではなかったんですね。子育てと美容師を両立しながら、自分たち自身も余裕のある暮らしていきたかった。そういう意味でたぶん地元に帰るのが、自分が輝ける選択なんだろうなと感じてもいました。

 

-つくばは東京からそこまで遠くはないですが、これまでのお客さまが通える距離とは言えない場所ですよね。不安はなかったですか?

 

『ANTI』で培ってきたデザイン力に自信があったので、集客に関する不安は一切なかったです。またKATSUのほうは幅広いお客さま層を経験してきていたので、彼の経験や情報もすごく役に立ちました。

 

-サロンのコンセプトやターゲットはどう設定しましたか?

 

2人だけでやっているサロンなので、たくさんのお客さまをお相手するというよりも、一対一で関係性を築き、その方に尽くすという感覚でお客さまと向き合っています。都内にいたときは遠くから電車に乗って、気分転換や現実を忘れにサロンにきてくださるお客さまも多かったです。ここも地域密着のサロンでありながら、一歩入ったら現実を忘れられるような特別な空間になれたらと考えています。

 

つくばは学園都市で研究者の方も多く住んでいらっしゃるんですね。ターゲットとしては、そういった大人のお客さま。価格設定も近隣サロンと比べてやや高めに設定しています。

 

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-オープンして半年少し。調子や今後の展望はいかがですか?

 

まだオープンして半年少しですが、ゼロから始めたわりに、同じような感覚の人同士がつながって、広がっていっている感覚があります。サロンのデザインは地元のデザイナーさんにお願いしたのですが、そのつながりで来店してくださったり、隣に有名なコーヒー屋さんができて、そこにきたのをきっかけにうちを知ってくださったり。相乗効果で地域全体の活性化にもつなげていけたらいいのかなと思っています。

 

実際につくばに戻るまでは、この土地にまったくつながりのないKATSUが地元にちゃんと馴染めるかなとか、楽しんで仕事をしてくれるかななど、少し心配もあったのですが、趣味で人とつながったり、時間にゆとりができた分、好きなケミカルの実験をしたりと、楽しそうにしてくれています。妻側の地元に戻るのって……と迷われている方もいると思いますが、大丈夫だと思いますよ!

 

 

(取材・文/福田真木子)

 

 

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