キャリアアップにもなる繋ぎの仕事って?派遣も転職サポートも、自分の目標を叶えるために上手く使うのは“アリ”だと思う。〈La familia イッシキケンタさんの派遣&転職サポート体験記〉
自由に働けたからこそ、本来の夢に進めた
もちろん、僕の本来の目的は表参道で働くことで、そこは変わっていませんでした。
正直、派遣として働くことは本当に繋ぎのバイトのような感覚だったんです。でも、せっかくだから色々な経験をしてみたいと感じていました。だからこそ、郊外型のサロンで働くことにも抵抗はありませんでした。
働いてよかったと思うことはいくつかあって。まず、当時スタイリストではあったものの、デビューしてすぐ上京したので、カットにそこまで自信がなかったんです。さっきお話した通り、派遣先のサロンは忙しいお店だったので、そこでカットの経験を人一倍積むことができて、人の髪を切ることへの恐怖心がなくなったのはとても大きかったと思います。
また、時給が良く収入も安定していましたし、時間の融通も効いたので並行して就職活動も進められたこともよかったです。大体毎日18時には仕事を上がって、情報収集をして休みの日に就活をするような日々でした。希望の休みは基本的に通るのでありがたかったです。
派遣先も、送られてきたリストから時給や交通費の有無などの条件を見て、希望に合うサロンを自分で選びました。僕は郊外型のサロンを選びましたが、美容師派遣サービスを勧めた僕の友人は六本木の高単価型のサロンで働いていて、働き方や施術内容も本当に幅広いなと感じました。
出勤の日程などもこちらの都合に合わせてもらえますし、とにかく融通が利く、という印象でしたね。
有名店に入るのではなく、自分が有名になる
派遣で働きながら就職活動を続けていたものの、なかなか希望通りにはいかない日々が続きました。
今では中途採用をしているサロンも増えてきていますが、やっぱり表参道周辺のサロンには新卒から育てるという風習が強く残っていて。飛び込みで履歴書を持っていくだけでは、どこも採ってくれなかったんです。
そこで考え方を変えて、有名店に入るのではなく、新しくできたサロンで自分の知名度を上げていこうと決めました。
ちょうどそのくらいのタイミングで、派遣先のサロンを紹介してくれたセイファートが、就職先を見つけてくれる転職サポートサービスもやっていると聞いたのでお願いしたんですよ。
右も左もわからない状態の僕が履歴書を持っていきなり飛び込むよりも、間に会社が入ってくれることでサロン側がきちんと対応してくれるという安心感もありましたね。
出した条件は、エリアと、新しくて大きすぎないサロンということ、実績のある方が代表をやっていることくらいです。そこで、今のサロンを紹介してもらいました。
給与や福利厚生などの待遇面は特に気にしていませんでしたが、うちはたまたま充実していたのでそれもありがたかったですね。
入社を決めたのは、面談でオーナーの考え方に共感したことが大きいです。
うちのオーナーは個を尊重してくれる人で、考え方も柔軟。僕がお店のテイストと違うスタイルを作っても、「いいじゃん」と背中を押してくれるような人なんです。
オーナーはいわゆる有名店の出身なのですが、厳しい規律の中で育ってきたからこそ、スタッフには自由に働いてほしいという思いもあるのかもしれません。
僕は紹介していただいた1社目であっさりと決まったのですが、すごくいいサロンに入社できたと思っています。