インスタ「#美容師あるある物語シリーズ」で、全国の美容師から共感を集める、謎のイラストレーターTAKUOの正体とは?
儲け目的なんかじゃない! みんなにWINWINになってほしいんだ!
プロフィールに表示している求人募集は、儲けようと思ってはじめたわけではありません。知り合いのサロンオーナーから相談されたのがきっかけで、スタッフを雇いたいオーナーと、自分に合ったサロンを探している美容師をつなぐニーズがあると気づいたんです。
僕の元には、今のサロンが合っていないと悩むアシスタントさんからの相談がたくさんくるので、その方の条件とオーナーの希望をうまくマッチングできるようになったらいなと思っています。
まだ試行錯誤の段階なのですが、最近アップした求人では、10人ほどのエントリーがきたので、求人をかけたオーナーさんにつなぐこともできました。
このマッチングではオーナーとエントリーした美容師がWINWINになってもらえたらいいなと思っています。何か僕にできることをすることで、誰かに喜んでもらえることがうれしいから、条件が合わない人同士を繋げようとは思っていません。
いたずら感覚ではじめたイラストが、人生観を変えた
実は、美容師としての僕は接客がすごく苦手。全然お客さまとしゃべれなくて、会話でお客さまを盛り上げることもできません。でも手先が器用ということもあり、カラーやブリーチなど技術には自信があります。裏方気質なので、どちらかというとサロンワークよりも作品撮りが好きなんです。
「自分には得意なことがない」と思っている美容師さんもいるかもしれませんが、どんなこともやってみないとわからないし、技術も喋りもなんでもできる
美容師って実はいないと思うんです。僕も最初から得意なことがわかっていたわけではありません。得意なことや特技がないと思ってしまうのは、きっとできないことのほうに目がいっていて、見つけられていないだけ。その人それぞれ得意なものは絶対あると思います。
僕は学生時代から、授業中に先生の絵を描いて、クラスメートに笑ってもらうことが好きでした。イラストもその感覚と同じで、見た人に「ぷっ」って笑ってもらいたくてはじめたようなもの。それが、ここまで活動が広がるとは思ってはいませんでした。
美容師もイラストレーターも両方ハードワークですが、今後も両立していきたいです。僕の発したことに共感してくれる人がたくさんいてくれるのは本当にうれしいこと。イラストの活動をはじめて美容師としての視野も広がったので、今後は美容師さん同士が交流できる場、例えば交流イベントみたいなのができたらいいなと思っています。
- プロフィール
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TAKUO
1989年生まれ、福島県出身。山野美容専門学校卒業後、都内2店を経て現在はフリーランス。得意なのはブリーチ系のカラーヘア。2018年4月より始めたInstagramが人気を呼び、わずか半年でフォロワー数は2万人超え。
https://www.instagram.com/takuo_illustrator/
(取材・文/若月美沙 撮影/河合信幸)