【初めてのフェムケア】Feminine(女性の)+Care=Femcare。学校では教えてくれない、みんな気になるフェムケア入門編
【STEP.2】おりものを見れば、健康状態が分かる!?
よく、おりものが多くて悩んでいるという方がいますが、おりものが出るということは、子宮や膣内の自浄作用が正常に行われている証拠。雑菌から体を守り、受精の手助けをしてくれるものなので、実は多い方が良いのです。また、周期によって量や状態が変化するので、おりものは体のバロメーターとも言われています。
本来、おりものの量は閉経と共に量は減少していきますが、閉経前でもおりものが少ない、もしくは匂いがキツいという場合は、何か原因があると考えらます。
それは、膣内の乾燥。
実は、デリケートゾーンって、ムレるけど想像以上に乾燥しているんです。そして皮膚は瞼よりも薄く、擦れやすく傷付きやすい。
乾燥によって機能が低下すると、おりものの量や匂いだけでなく、生理痛やPMS、不妊の原因になり得るのです。また、ムレは雑菌の繁殖を引き起こすため、陰毛がある方は特に気を付けなければいけません。
乾燥が進むと、膣の壁が薄くなり、擦れて痛くなってしまったり、雑菌が繁殖して感染症になりやすくなってしまう。でも、きちんとケアしてあげれば、自浄作用を促し、生理痛やPMSの改善につながります。また、膣内がふかふかになることで、着床率も上がるので、若い内からデリケートゾーンをしっかりケアすることは、とても大切なのです!
では、具体的にどんなケアをしたら良いのでしょうか?
1番取り入れやすいのは、ソープ。
一般的なボディソープは、PH値が高いだけでなく、良い菌まで落としてしまうため、それが乾燥の原因となってしまいます。
なんとなくお気付きかとは思いますが、そう、髪の毛と同じなんです。髪の毛にはサロンのシャンプーを、デリケートゾーンには専用のソープを。これがフェムケアの第一歩です!
【STEP.3】月単位と一生で考える、エストロゲンとの付き合い方。
女性ホルモンの代表格として、エストロゲンという名前を聞いたことがあるかと思います。なんとなく、生理の時に分泌されるやつ?というイメージがありますが、実は、女性の体は良くも悪くもエストロゲンの影響を多く受けているものなのです。
エストロゲンは、“美肌ホルモン”とも呼ばれており、血の巡りを良くして肌に潤いと弾力をもたらし、健康な髪の毛を作り出し、また自律神経のバランスを整える大切な役割を担っています。ちなみに体内でしか作られないので、どんなにお肌をケアしても、内側から出るハリ感と外から付け足すハリ感とでは、全く違いますよね。これが美肌ホルモンたる所以です。
毎月の生理も、女性ホルモンであるエストロゲンと、プロゲステロンの分泌量の変動によるもの。女性の体を正常運転させるために、とても重要なホルモンです。
一方で、エストロゲンの分泌量は、多すぎると過多月経や貧血、生理痛を引き起こし、子宮筋腫や子宮内膜症の原因になり得ることも。その場合はピルなどでエストロゲンの分泌量を安定させることも必要になってきます。
またエストロゲンは、毛髪のサイクルにも影響しています。
例えば、妊娠中は退行期と休止期が来ないので、本来であれば抜けるはずの髪の毛が、生えたままになります。これは、エストロゲンが力を発揮しているから。出産すると元のサイクルに戻るので、それまで溜まっていた髪の毛が一気に抜けていきます。
しかし、ホルモンバランスの崩れや加齢によってエストロゲンの量が減少すると、ヘアサイクルにも変化が起きます。毛髪の成長期が短くなり、髪の毛が太くなる前に抜けてしまうことも。痩せ細ってしまった髪の毛に、どんなに良いトリートメントをしても効果は半減してしまいますよね。
根元をしっかりケアすることで、良いヘアデザインにつながる。美容師の視点からも、フェムケアの大切さは伝えたいところ。今までのヘアケアは、タンパク質やケラチンなどを、“与える・補う”が主流でしたが、これからは内部的なアプローチも、大切な要素となっていくはずです!
エストロゲンの分泌量は、35歳から低下してくるため、若い頃はあまり悩みがなかったという方でも、歳を重ねていく内に、だんだんお肌や体の変化、不調が生じてきます。
不調を感じる前からフェムケアを始めておけば、更年期のダメージも軽減されることが期待できます。備えあれば憂なし、まさにこの言葉がぴったり!
女性にとって大切なのは、いかにエストロゲンと上手く付き合っていけるか。
そしてそれが、フェムケアやフェムテックがある意義でもあるのです。