月1000万を超え今なお伸び続ける売上を支える習慣 朝晩の手入れを欠かさず、30年同じハサミとクシを使い続ける -GRAND TAYA GINZA 大川 雅之の習慣 前編-

ハサミを研ぐことを人任せにしたくない

 

 

父から譲り受けたハサミを、自分で研いで使っています。なぜ僕がハサミを自分で手入れできるかというと、理容学校でイチからハサミを完璧に作った経験があるからです。そのおかげで、今もハサミの切れ味は最高ですし、手に馴染んでいるから、他のハサミを使うと違和感がありますね。

 

ハサミを自分で研ぐ人は少ないと思います。でも、研ぎ屋さんに出すと全体的にきれいに研いでもらえるものの、何年かすると微妙に刃が小さくなってしまうと思うんですよね。だから僕は刃が丸まってしまったところだけを研ぐようにしています。

 

そうすると長持ちするし、自分が好む切れ味になる。人任せにして切れ味が悪くなったり、ハサミが小さくなったりするのは嫌なんですよね。

 

 

自分の道具を大切に手入れして、毎朝ベストの状態でサロンワークをスタートする。そこが崩れてしまうと、美しいヘアデザインはつくれないんじゃないかなと思います。そして、いつも万全な状態だからこそ、いつもと同じ自分でいられる。

 

僕はお客さまから「大川さんはいつも変わらないね」と言われることがありますが、「波がないこと」はすごく大事だと思っています。

 

技術や感情の振り幅が大きいのは良くありません。だからこそ、道具に感謝をしながら丁寧に手入れをすることで、サロンワークをする環境と心を整える習慣は欠かせないものなのです。

 

プロフィール
GRAND TAYA GINZA

大川 雅之(おおかわ まさゆき)

中央理容専門学校、国際理容美容専門学校卒業。元プロボクサーというユニークな経歴を持つ。有名女優やモデルのヘアメイクで活躍する傍ら、人気・売上ともに全国のTAYAスタッフ1100人の頂点に立つ。2022年6月より、株式会社田谷58年の歴史の中で現役美容師初の取締役に就任。

 

 

(文/外山 武史 撮影/菊池麻美)

 

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