いつもカバンの中にある「2冊の手帳」に書いてあること -LILI 三好 真二の習慣 後編-
始めてからすぐに結果や楽しさを求めないことが、習慣化するためのコツ
早起きにしろ、技術の確認にしろ、三日坊主ではあんまり意味がないんですよね。どんなことでもいいんですが、ものごとを習慣化するところまで続けられる人は少ないと思います。できる人は1割にも満たないんじゃないかな。でも、できないのが当たり前なんですよ。だからね、まず「できなくて当たり前」という心持ちでいいと思う。
良い習慣をつくるヒントは、美容専門学校に入る前にあるかもしれない。僕は子どもの頃、ずっと絵を描いていました。というのも実家に帰ったときに、昔僕が描いていた絵を、親が大切に保管していたので、それを見せてくれたんです。僕は絵描きではないけれど、何かをデザインするということではつながっているし、子どものころの原体験が今の自分をつくっているのだと思います。だから、一度、原点に戻ってみることを勧めます。習慣化できる何かが見つかるかもしれませんよ。
もう一つ大事なのは、習慣でも仕事でもすぐに結果や楽しさを求めないことです。ちょっとやっただけで「何かいいことがあるんじゃないか」と期待するから、ものごとを続けられない人もいると思います。
そうではなく、何かをやると決めたら楽しくなるまで続けてみる。そのためには壁を乗り越えないといけないんだけど、一度乗り越えたら次の壁は勢いよく乗り越えられる。そういう成功体験を得られるまで、ぜひ続けてみてください。
- プロフィール
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LILI代表
三好真二(みよし しんじ)
香川県生まれ。高津理容美容専門学校卒業後、1店舗を経て上京。1996年SABFA卒業後、HEARTS入社。要職を経て2006年独立。原宿に「LILI」を設立。サロンワークのみならず一般誌、業界誌、全国のセミナーなどで活躍。確かな理論に基づく技術と、親しみやすい人柄で美容師からも支持されている。
(文/外山 武史 撮影/菊池麻美)
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