個性を磨くための習慣「完コピよりもつまみ食い」のススメ -TOH 石原慎太郎さんの習慣 後編-

若者よ!完コピするな、疑問を持て!

 

 

「真似をしない」というのは、個性を認めるという考えにもつながっています。前職のサロンも、ボスが個性を尊重していたから、サロンが成長していたと思うんですよね。色々な個性が自由に切磋琢磨しながら、美容師という仕事を楽しんでいたと思います。だから今度は僕が、スタッフみんなの個性を引き出せるようにしたい。手本は見せるけれど、真似はしてくれなくていいと思っています。

 

例えば、練習にしてもそう。誰かに言われたままやることを否定するつもりはありません。けれど、良い意味での疑問を持つことや、どこか自分なりに工夫をしてほしい。ある程度の練習量は必要だと思うけれど、漫然とやることには意味がない。10時間で上手くなるのと、1時間で上手くなるのと比べたら、絶対に後者のほうがいいですから。短時間で上手くなる人は、頭を使いながら練習する人だと思います。


 

疑問を持ちながら練習して、自分流が生まれるのはとても良いことです。そこに至るまでに必ずたくさんの気づきがあるはずだから。僕の場合は、過去の自分に対しても疑っています。「お前、それ本当にあってるの?」って。過去の自分の焼き直しをしていたら、新しい気づきなんて生まれないし、それこそ美容師として終わりなんだろうなと。だから僕は、今日も新しい自分でありたいと考えています。

 

 

プロフィール
TOH 代表
石原慎太郎

1977年生まれ。福岡県出身。福岡美容専門学校卒業。HEARTS/Doubleに入社し22年間在籍。アートディレクターアートディレクターや店長などの要職を務める。業界誌、一般紙などのメディア露出も多数。2021年独立し、表参道にHair salon TOHをオープン。KAMICHARISMA 2022では2つ星を受賞。

 

(文/外山 武史 撮影/菊池麻美)

 

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