siki 伊藤竜さんの習慣 ヒップホップカルチャーの沼にハマり音に浸かる日々 -後編-
美容師こそ、良質な映画と書籍に触れることがとても大事
美容師ならヘアやファッションはもちろん、音楽も映画も小説なども、本当に良いと評価されているものに触れることで、センスが磨かれていきます。自分の世界観を構成する上で、書籍や映画は特に重要なのかなと。書籍は読解力や語彙力、想像力を広げてくれるし、映画にはファッションも音楽も映像も含まれているからです。
良いものに触れると、つくるヘアデザインも変わるし、Instagramにアップする作品も変わると思います。美意識が高い人なら、髪がボサボサの写真や、アホ毛が目立つ写真を人の目に触れるところにアップしないはず。でも意外とそういう写真をアップしてしまう美容師さんもいます。
プロがつくる音楽や映画や小説は、そういう欠点は絶対にありません。プロが作るから当然と言えば当然ですが、美容師もその分野ではプロですからこだわって当然です。
普段から触れているものによって、こだわりのレベルが変わるのだと思います。SNSしか見ていないのならその範囲になるし、一流とされているものに触れ続ければ、そこに近づいていく。僕はこれからも貪欲に良いものに触れていきます。
siki 代表/伊藤 竜 (いとう りゅう)
東京都出身。美容学校卒業後、都内有名サロン2店舗、フリーランスを経て2017年に磯田基徳とともにsikiの代表に。こだわり抜いた配合で手がける透明感のあるカラーが人気集める一方で、SNSにアップされるヘアスタイルの写真も技術力が高いと定評がある。Instagram:@ryuu.i_
(文/外山 武史 撮影/菊池麻美)