siki 伊藤竜さんの習慣 総投資額は500万円以上! 6Kカメラも駆使する映像制作のプロ -前編-
美容師も映像で勝負できることがこれから大事になってくる
sikiで行っているオンラインサロンではヘアの作品づくりだけでなく、撮影の考え方なども伝えています。その内容には映像も含まれるし、美容業界的にも映像を活用する流れがより強まるのではないでしょうか。ヘアコンテストも増えていますが、いずれ映像を使ったコンテストも出てくるかもしれません。
せっかくヘア作品をつくっても、アウトプットをしなくては多くの人に見てもらえません。だからカメラにこだわる美容師さんが増えてきたし、僕と同じように映像をつくる美容師さんも増えてきたのだと思います。ただし、写真だとある程度加工ができてしまうから、ごまかしがきかない映像で勝負できることが、今後大事になってくるでしょうね。
ただ、誤解して欲しくないのは、美容師の原点はサロンワークであり、ヘアデザインです。いくら上手にカメラを扱うことができても、良いヘアをつくれなくては意味がありません。最近、初めから「美容師だけじゃなく、他の好きなこととあわせて、二足のわらじで活躍したい」という子が増えてきました。正直言って僕は、それは違うんじゃないかなと思います。
一つのことをとことん掘り下げたことがない人が、違うことをやっても中途半端になるだけ。だから、まずは美容師として、自分を磨き上げてほしいと思っています。僕も美容が全ての原点だと思っているから、これからも磨き続けます。
siki 代表/伊藤 竜 (いとう りゅう)
東京都出身。美容学校卒業後、都内有名サロン2店舗、フリーランスを経て2017年に磯田基徳とともにsikiの代表に。こだわり抜いた配合で手がける透明感のあるカラーが人気集める一方で、SNSにアップされるヘアスタイルの写真も技術力が高いと定評がある。Instagram:@ryuu.i_
(文/外山 武史 撮影/菊池麻美)