あまりにも深い陶芸の沼にはまり、時間を忘れて没頭する -CHAUSSE-PIED EN LAITON 安齋由美さんの習慣 前編-
夢中になって時間を忘れるほどの体験が人生を豊かにする
美容師は手でカタチをつくる仕事だから、陶芸でもイメージしているカタチに近づけることは比較的できているかなと思います。難しいのは、釉薬(ゆうやく/表面を覆うガラス質の部分)の使い方です。
釉薬には色もたくさんあり、この使い方で作品の風合いが決まります。この配合が美容の薬剤の配合と似ているところもありとても奥深いのです。釉薬の知識と経験がないと、イメージしている風合いを出せないんですよね。今度、釉薬の使い方が上手な陶芸家のところに学びに行く予定があるので、とても楽しみにしています。
今後つくりたいと思っているのは、ヘアサロンなどの空間に色をつけてくれるような作品です。日常的に使うものではなくて、例えばファッションブランドのショップで空間を演出している置物のようなイメージ。いつかサロンのなかに飾れるような作品もつくりたいですね。
私にとって陶芸は、時間を忘れて没頭できることの一つです。つくっている途中で気を抜くとカタチが崩れてしまうからっていう理由もあるんですけれど、この「時間を忘れて没頭する」という体験そのものが、人生において大切なことのような気がしています。
プロフィール
CHAUSSE-PIED EN LAITON
代表/安齋 由美(あんざい ゆみ)
1983年生まれ。福島県出身。郡山ヘアメイクカレッジ卒業。都内有名店3店舗を経て、2015年東京・代官山に『CHAUSSE-PIED EN LAITON』を立ち上げる。品や質を大切に抜け感のあるデザインを得意とし、スタイリストとしてだけではなく、ヘアメイク・商品開発・ イベントディレクション等も手がける。目標は“感度”で日本一のサロンをつくりあげることと、美容業界のネガディブポイントの改善に役立つことのできる実力と影響力を持つこと。