いつどんなチャンスがきてもいいように、心と体の準備をする -stair:case 時枝 弘明さんの習慣 後編-

明日死んでも悔いがないか、自分に問いかけてみてほしい

 

 

表面上は成功してきたように見えるかもしれませんが、先ほども話したように僕は数えきれないほどチャンスを逃してきたし、失敗もしています。自分で立ち上げたサロンを、解散した経験もありました。落ち込むこともあるけど、引きずっていても仕方がありません。これからはもっと周りの人たちに感謝しようとか、失敗から学ぶこともたくさんあります。その失敗を生かすのも、殺すのも自分次第だと思うんですよね。

 

失敗が続いたり、苦労をしていたりすることが続くと、ほかの業界で働く人が羨ましく思えることもあると思います。でも、隣の芝は青く見えるものです。どこの世界も、活躍しているのは夢をもって前向きに働いている人たち。だから、自分たちも苦労を惜しんではいけないんです。

 

だから若い美容師さんたちには、落ち込んだり、他人をうらやんだりするより、とにかくアクションを起こしてほしいと思っています。どんな理由であれ、みんな美容師という道を、自分で選んでいるはず。自分で選んだ道なんだから、腹を決めるべきなんですよ。そして、自分に問いかけてほしいです。もし、明日死んでも悔いはないかと。

 

 

 

プロフィール
stair:case
アートディレクター/スタイリスト
時枝 弘明(ときえだひろあき)さん

神戸のサロン1店舗を経て、阪神淡路大震災を経験した後に上京。カリスマ美容師を多数輩出した伝説のサロン「HAIR DIMENSION」で店長を務めた後に独立し、表参道に「hair salon asia」をオープン。その後トータルビューティサロン「uka」のクリエイティブディレクターに就任し、5年間の活動を経て契約満了をもって退任。2018年2月、カラーリストの中村太輔氏とともに立ち上げた新サロン「stair:case」をグランドオープンさせた。

 

(文/外山武史・撮影/菊池麻美)

 

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