1年にひとつ大目標を設定し、必ずそれをやり遂げる -SHEA. 坂狩トモタカさんの習慣 前編-

 

若くしてAnZieの店長、ディレクター、代表を務めあげ、2018年9月に「SHEA.」を立ち上げた坂狩トモタカ(さかがりともたか)さん。サロンワークはもちろん、セミナー講師やヘアショーなど活躍の場は多岐にわたり、今美容界で注目されている人物の一人です。今回は、美容師1年目から倍速のスピードで成長を続けてきた坂狩さんの習慣に迫ります。インタビューは前編・後編の2回、まずは前編からどうぞ!

 


 

毎年必ずテーマを設けて、自分に負荷を与える

 

1年に1つ、必ず何かのテーマを掲げて、それを成し遂げることを習慣にしてきました。たとえば、美容師1年目のテーマは「誰よりも美容に時間を使うこと」。誰よりも早くサロンに行き、誰よりも遅くまでサロンに残ってひたすら練習をしていたんです。

 

美容に時間を投資することが当たり前になったら、今度は「作品撮りをする」ことをテーマにしました。作品撮りをするためにはカメラを勉強する必要があります。でも、15年前の話ですから、誰も作品撮りしていなかったんですよね。少なくとも、自分で一眼レフを買ってやってる美容師は、誰もいなかった。だから自分で勉強したんです。作品撮りを自己満足で終わらせたくないから、作品をメディアに出したいと思ってやっていました。自分からメディアに売り込みにも行っていたんですよ。外からの客観的な評価が欲しかったんです。

 

 

美容師3年目は「ニューヨークに行く」と決めて、実際に現地に行ってミュージアムの見学などをしました。ニューヨークに行ったころから、1年に1回は海外に行きたいと思うように。海外を旅すると、日本とは違う感性や文化に触れることができます。行った国のことをどんどん知りたくなり、カルチャーをマニアックに研究したくなったりするんですよね。

 

忙しい中、あえてメイク学校に通った

 

 

毎年テーマが変わるのは、新しいテーマに取り組むことで負荷をかけていくと、それがスタンダード、言い換えると「当たり前」になるからです。その当たり前を高めるために、やはり新しいことにチャレンジしたくなるわけです。

 

これまでチャレンジしてきたことって、本当にいっぱいあるんですけれど、スタイリストになってから一つの転機になった挑戦は「メイク」ですね。僕は27歳までメイクをしたことがなかったんです。副店長になり、高い売上目標と向き合いながら、メイクの学校にがっつり通うというのは、自分にとってかなり大きな負荷でした。

 

メイクを覚えた後はどうするのかも、頭の中にありました。フォトコンテストで結果を出して、海外に招待されることを目標にしていたんですよね。実際に結果を出して、パリに行ったり、イタリアに行ったりすることができました。

 

あと僕はパーマをテーマにした書籍を出しているのですが、まずは1年間がっつりケミカルを勉強したことがきっかけでした。1年間徹底的に学び、やがてセミナーなどの仕事が増えて書籍を書く機会にも恵まれたわけです。

 

>ヘアが上手いのは当たり前…大事なのはその先にあるもの

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