散歩や昼寝、瞑想で頭の中の雑念を消し、判断力を高める -COVER HAIRグループ 谷本一典さんの習慣 前編-
大宮・浦和を中心に美容室・美容院を10店舗展開し、有名テナントからも出店依頼が絶えないCOVER HAIRグループ。その代表を務める谷本一典(たにもとかずのり)さんは、注目の美容室オーナーとして、ニューヨーク・タイムズに取り上げられるなど、美容業界の枠を超えて評価されている人物です。今回は、シビアな経営判断に日々追われている谷本さんの習慣に迫ります。インタビューは前編・後編の2回、まずは前編からどうぞ!
重要な経営判断は、必ず頭がクリアな状態で
人間って、何かを学べば学ぶほど、もしくは経験すればするほど、悩んだり、迷ったりすることが増える生き物だと思います。なぜなら、人として学ぶことで選択肢が増えるし、いろいろな情報を手にすることで、雑念が生まれやすくなるからです。僕は美容師であり、経営者ですから、朝から夜まで判断することの連続。サロンの経営のこと、人材育成のこと、フロアに立ったらお客さまに似合わせるための技術的な判断も必要です。「判断する」ことが仕事の大半と言ってもいいくらいなので、できるだけ頭をクリアにした状態を保ちたいと考えています。
子どものころって、やりたいことを見つけたら、すぐに行動して没頭できましたよね。純粋だし、頭の中に余計な雑念がないから迷わずできたのだと思います。ところが、僕らのような大人になると、なかなかそうはいかない。知識があるからこそ迷うし、固定概念に縛られていたり、そのときの感情に流されてしまうこともあります。特に、煩悩や執着などは、心にフィルターをかけて理性を奪い、大切なことを見えづらくしてしまう。損得勘定をすることで、大切なことが抜け落ちることもあるかもしれない。だからこそ、できるだけ冷静でフラットな状態を保つことが大事なのです。