教育を通じて「お客さまの文化」になる美容師をつくる -MINX 岡村 享央さんの習慣 前編-
美容師の醍醐味は、お客さまとの関係性の中にある
私にはもう25年来のお付き合いになるお客さまが大勢います。定期的にサロンでお会いしているわけですから、ある意味、お客さまの旦那さまよりも、お客さまのことを知っているといえるかもしれないですよね。MINXの理念は「お客さまの文化になる」ですが、美容師として、生涯お客さまに寄り添えるところに、この仕事の意義やおもしろさがあると考えています。
SNSなどを通じて集客に成功し、一時的に売れるけれど、続かない美容師さんがいます。スタイリストデビューした当初は集客できていたのに、リピートが少なく壁を感じている美容師もいると思います。
そういう人たちが現状突破するカギは、ベーシック(基本)を100点満点に持っていくことにあるんです。実際のところデビューして間もない美容師さんは80点くらいで満足していることが多い。だからこそ、MINXではデビュー後もベーシックを徹底的に体に叩き込みます。
ベーシックの質を高めることによって、デザインの質も飛躍的に向上します。ここでいうデザインの質とは、「再現性の高さ」や「もちのよさ」のこと。これらはデザインセンスというよりは、カットの精度で実現できるものです。