生涯現役を貫くために心・技・体を磨き続ける -KINOSHITA GAIEN EAST STREET 木下 裕章さんの習慣 後編-
「10年後の自分」が最高の水先案内人
大人に「問い」を投げかけて学ぶことも、加圧トレーニングも、始めてすぐに結果が出るわけではありません。言わずもがな美容師の仕事もです。続けていくことではじめて自分の血肉となります。
きっと誰もが頭の中でこのことを理解しているはずなのですが、それでも一つのことを続けるのはなかなか難しい。やる気はあるけれど、忙しい毎日に流されてしまう人もいるでしょう。そんなときには、「10年後の自分」を想像して、その人が自分に問いかけてくるところをイメージしてください。
「10年後の自分」は、自分がかなえたかった目標をすでにかなえています。それは「コンテストで優勝している自分」でもいいし、「多くのお客さまに支持される自分」でもいい。あなたが将来なりたい姿を思い浮かべてみてください。
そして、ラクをしたくなったときや、美容師として進むべき道に迷ったときに、ぜひ問いかけてみてください。なぜなら、「10年後の自分」は、答えを知っているからです。
ドラえもんはのび太の未来を変えるためにやってきました。ドラえもんは答えを知っているから、のび太を助けることができます。「10年後の自分」は、それと同じような存在です。立ち止まってしまいそうになったときは、ぜひ目標をかなえた未来の自分の声に耳を傾けてみてください。
- プロフィール
-
KINOSHITA GAIEN EAST STREET
代表・五代目/木下 裕章(きのした ひろあき)
東京・四谷を拠点とする老舗ヘアーサロンの五代目。三代目より早々と理美容の垣根を越えたトータルビューティーの形態をつくる。サロンワークではパーマ比率7割を誇るパーマクリエイター。講師として、わかりやすくロジカルな理論に定評があり年間セミナー回数は80回以上。ヘアメイクにおいては、ファッション誌、業界誌(連載含め)を担当している。2005年からアジア人初のアメリカンオールスターズ入りし、2008年からはアメリカで毎年メンズコレクションのヘアメイクを担当。
http://www.kinoshita1894.com/
(取材・文/外山 武史 撮影/菊池 麻美)
<関連コンテンツ>