毎朝身の回りのすべてに感謝し、「いつ死んでもいい」くらいの気持ちで生きる -RUALA 角 薫さんの習慣 後編-
元気なお客さまや家族と会うことは、それだけで特別なこと
数年前のお正月、実家に帰省して父と一緒にお酒を飲んでいたのですが、その翌日、コタツで寝ていた父が亡くなっていたんです。本当に大変なできごとでしたし、人の命ってこんなにも儚いものなんだ…と嫌というほど痛感しました。そして、父の死がきっかけで、1日、1日がかけがえのないものであると、改めて気づかされたのです。
それと同時に、自分が生きていること、家族やスタッフ、お客さまが元気でいることは、当たり前ではなく特別なことなんだと強く思いました。だから私は毎朝、まず自分の命があることに感謝しています。そして、1日、1日、やるべきことをやり切ると心に決めて、いつ死んでもいいくらいの気持ちで生きているんですよ。
家族が元気でいること自体が、特別なことだと思うからこそ、親元を離れて働いているスタッフにも、帰れるときに実家に帰るように強く勧めています。私の母が仮に90歳まで生きるとすると、年1回か2回ペースで帰省した場合、あと15回しか会えません。自分の遊びや旅行はいつでも行けるけれど、両親にはいつでも会えるわけではないと思います。スタッフのみんなにも、「もっと両親を大切にしていれば…」と後悔してほしくないんですよ。