家とサロンの往復生活をやめて「気づける人」になる -EIZO古賀栄三さんの習慣 後編-
変化に気づける美容師になろう
今ならAirbnb(現地の家を借りるサイト)で探すのがスマートなんだろうけど、行き当たりばったりの旅行で毎回宿を探し歩いたりするのは無駄な時間に思われるかもしれません。でも、計画通りに物事を進めたり、忙しく過ごしたりするのは、サロンワークで散々やっているじゃないですか。だから、なんでも最短距離を目指すんじゃなくて、ときには遠回りをしてもいい、いろんな出来事があっていい、と僕は思うんですよね。
ピーク・ア・ブーの川島先生は「寄り道の先に新しい発見がある」とおっしゃっていましたが、僕もその通りだと感じています。いつもと同じ道でも新芽が出てきたことに気づくとか、いつもと違う寄り道をして新しい発見をするとか、そういう変化に気づける人になるためには、ただ家とサロンを往復する生活をしていてはダメです。
変化に気づける人になると、お客さまの変化にも敏感になれる。お客さまがいらしたときに、「あ、なんか雰囲気違う。わかったリップ変えたでしょ?」とか「今日はなんか感じ違うね、アイラインが効いている」とか、そういう言葉を自然に出せるか、出せないかで全然違ってくると思いませんか?
気づける人になるためには、旅行に行くのでも、寄り道するのでもいいと思います。できれば美容のことを頭の片隅に置いた状態でするといいですね。そうすると、仕事に役立つヒントが意外なところで見つかることがあるし、気づく力も向上します。ぜひ試してみてください。
- プロフィール
-
EIZO オーナー
古賀栄三(こがえいぞう)
福岡県出身。美容学校卒業後、imaiiに入社。1997年にJapan Hairdressing Awards準グランプリを受賞。ディレクターとしてサロンワークとスタッフ教育に励み、ファッション誌、美容業界誌などでも活躍。imaii勤務中、バックパッカーとして7ヶ月海外を放浪。2007年に独立し、eizo設立。高い技術と親しみやすい人柄で、多くの美容師に慕われている。
http://eizo-salon.com/
(取材・文/外山 武史 撮影/菊池 麻美)
関連コンテンツ