出たとこ勝負のバックパッカー旅行で人間力を養う -EIZO古賀栄三さんの習慣 前編-

 

カリスマ美容師ブーム時代、imaiiの看板プレイヤーとして活躍していた古賀栄三さん。2007年に独立し、「EIZO」を立ち上げたあとも、よき先輩として多くの美容師から慕われている素敵な人物です。今回はそんな古賀さんが毎年行っている恒例行事や、サロン外での経験の大切さについて語っていただきました。インタビューは前後編の2回。今回は前編です。

 


 

カリスマ美容師ブームの最中にハサミを置いて渡英

 

どんな好きな仕事でも、あまりにも忙しすぎると心から楽しいと思えなくなってしまうもの。カリスマ美容師ブームのころの僕はまさにそうで、サロンから飛び出して海外に行きたいと考えていました。たくさんのお客さまに来ていただいて、一人ひとりにかけられる時間がなく、いつの間にか慣れた仕事をしていた自分。Imaiiという組織の中で、周りからもチヤホヤされている自分。本当にこれでいいのかなと。自分のことを誰も知らない世界に飛び込んでみたくなったんですよ。

 

そんな思いを胸に、英語も全然話せないまま最初に向かったのはロンドン。半年過ごすつもりでしたが2カ月で飽きてしまい、ニューヨークに移動して3カ月生活しました。ロンドンに着いたころはカフェの入り方すらわからなくて戸惑っていましたが、次第に慣れてくるもの。やがてニューヨークでも普通に生活できるようになり、物足りなさを感じるように。「このまま帰っても仕方がないから、あえてやりたくないことをしよう」と思ったんです。

 

それで、帰国前の1カ月は、ユーロレイルパス(ヨーロッパの鉄道チケット)でバックパッカーをすることに。行き当たりばったりで、不便な安宿に泊まる旅を選びました。ヨーロッパの主要駅が記されている大きな地図だけを持って、フランス、イタリア、スペインを巡り、なんだかんだで1カ月半くらいぶらぶらしました。

 

 

>宿泊先は二段ベッドが並ぶユースホステル

 

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