情報の波にのまれず、乗りこなすための習慣 -vetica 内田聡一郎さんの習慣 後編-
どんな情報も実体験にはかなわない
毎日、ネットの情報に触れているからこそ感じることがあります。それは、ネット上では感動体験はできないということ。やっぱり、生で体感しないと、溢れるような感動を得ることはできないんですよ。手軽に情報を集めたり、発信できるからこそ、リアルな感動体験をすごく大切にしています。
今年、僕のカットメソッドを詰め込んだ『内田流+αカット』(髪書房)を出させてもらいました。以前、自己ブランディングをテーマにした書籍を出させてもらったんですが、今回技術をテーマにしたのは、僕のなかに「美容師としての根幹をちゃんとしようよ」っていう気持ちがあったからです。
『内田流+αカット』には、「オンライン上のコンビニエンスな発信ではなく、オフラインでの感動体験を大事にしている」と書きました。美容師にとって一番大事なことって、サロンにきたお客さまに、カットデザインによって感動体験を与えることだと思います。そのためには根幹となる技術がしっかりしていないといけないですよね。
バーチャルの世界では、簡単に情報を取得できるし、SNSを使って表面的なブランディングもできます。それで集客できたとしても、いざお客さまがきたとき、中身がスカスカだったらあまりにも悲しい。美容師としての中身を充実させることが大事な時代がやってきていると、僕は確信しています。
- プロフィール
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vetica トップディレクター
内田 聡一郎(うちだそういちろう)
横浜市内のサロンを経て「VeLO」のオープニングに参加。店長兼ディレクターを経た後、2009年より「VeLO」の姉妹店「vetica」のクリエイティブディレクターに就任。サロンワークはもちろん、雑誌撮影、セミナー講師、DJ、イベントオーガナイズなど幅広い活動をおこなっている。著書に『自分の見つけ方』(髪書房)、『内田流+αカット』(髪書房)がある。
http://velovetica.com/
(取材・文/外山 武史 撮影/菊池 麻美)
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