僕の作品には、映画の世界観が滲んでいる -Rougy 上原 健一さんの習慣 前編-

現実を知らないことが、ときに強みとなる

 

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最近、長期休暇で海外に行く美容師さんも増えましたよね。海外で新しい刺激を受けるのはもちろんいいこと。だけど、僕は現実を知らないからこその強みもあると思うんですよ。

 

たとえば、ロンドンに足を運んだとします。せっかく行ったのに、現地で「なんだこんなものか」って感じるかもしれない。そこからは、ワクワクするデザインは生まれませんよね。それなら、映画で見たロンドンからイメージを膨らませていったほうが楽しくないですか? ひょっとしたら、現地に行かないほうがロンドンっぽさを表現できるかもしれないとさえ僕は思う。

 

僕らのクリエイションは、まったくのゼロから生み出されるわけじゃない。自分が観たり、聴いたりしてきたものの積み重ねが、ヘアデザインというアウトプットになる。何も映画に限ったことではなくて、書籍や写真集でもいいと思います。良質な作品に触れた体験は、その人の力になります。

 

ちなみに最近は、夜仕事が終わってから、クルマを飛ばして代官山の蔦屋にいき、古今東西の写真集を眺めたりしています。じっくり映画を観る時間は減ってしまったけれど、今も新しい刺激を求めているんですよ。

 

プロフィール
Rougy
上原 健一(うえはらけんいち)

鹿児島県出身。山野美容専門学校卒業。都内2店舗を経てHEARTSに入社。要職を経て2001年Doubleオープン時に店長就任。2006年、第17回JHAグランプリ受賞。2011年に独立し「Rougy」をオープン。 サロンワークをはじめ一般誌・業界誌、セミナー等で活躍中。

http://rougy.jp/index.html

 

(取材・文/外山  武史  撮影/菊池 麻美)

 

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