飛躍につながった意識「作品に自分の足跡を残さない」 -gem 森川丈二さんの習慣 後編-

髪型は作者のものではなく、お客さまのもの

 

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大切なのは髪の毛を切ったことで、お客さまの気分があがること。お客さまがより魅力的になり、誰かに好かれるきっかけになること。つまり、その髪型が僕のものではなく、お客さまを輝かせるためのものになることだと思います。

 

作品撮りをするときも同じです。熱が入った作品では、「このアングルが最高だから、こちらから撮ってほしい」という気持ちが出てくるもの。それでも、カメラマンさんから「どっちから撮りますか?」と尋ねられたときは、「お任せします」と委ねるようにしています。

 

ときには、撮ってほしい角度と全然違うところから撮られることもあります。でもそこは、カメラのプロとして「このアングルが素敵だ」という判断でやっていること。結果としてそれが自分の想像以上に素敵な作品になることもあります。もしくは、どうしても撮りたかったアングルで撮ってもらえないのは、作品の完成度の問題かもしれない。どこから撮られてもいい作品をつくる努力が足りなかったのかもしれない。それはそれで反省材料にもなるのです。

 

作り手の足跡をあえて消す。僕が本当の意味で作品を評価していただけるようになったのは、これを意識するようになってからだったように思います。

 

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>美容師のタマゴに伝えたいこと

 

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