「それって本当のところどうなの?」と常に自分に問う -gem 森川丈二さんの習慣 前編-
成長し続ける人に共通する考え方
自分が情報を発信する側に立ったときは、受け手の心情を意識することを前提にしています。自分が作った作品に関しては、どうしても贔屓目で見てしまうもの。たとえば、ショーのリハーサルのとき。ランウェイを歩くモデルさんを見て、自分がやったモデルさんはかわいいと思うんですよね。
でも、あるときから、「やっぱり先輩がやったモデルさんのほうがかわいいかも…」と素直に受け止められるようになったんです。これが成長のきっかけになったと思います。
人から褒められたときも、有頂天にならないようにしています。大体において人はいいことしか言いません。それを鵜呑みにして満足してしまっては、成長は見込めない。誰に何を言われても慢心しない。そして、「誰かが言っていたから」という情報の属人性に流されない。これが成長し続ける人たちに共通する考え方だと思います。
情報を受けとるときも、自分が発信した情報の評価を聞くときもニュートラルな視点に立ち、そのモノゴトの本質を見極める。「それって本当のところはどうなの?」と自分に問いかける。習慣らしい習慣を持たない僕が、長い間続けていることです。
- プロフィール
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gem代表
森川 丈二(もりかわ じょうじ)
1988年資生堂に入社。数多くのTVコマーシャル・広告のへアメークを手掛ける。同時に「MASA」のメンバーとしてPARIS・NY・東京コレクションでのヘアメークや様々な雑誌・ヘアショー・セミナーなどの活動を国内外で担当。1996年には、JHA(ジャパン・ヘアドレッシング・アワード)においての、最年少グランプリ受賞の他、最優秀ロンドン賞2回・準グランプリ2回など 数々の受賞暦を持つ。2006年4月原宿に『gem(ジェム)』をオープンし、Hair&Makeupとして雑誌・広告・TVCF・SHOW・セミナーなどの仕事と共にサロンワークでも活動中。
http://gem-hm.com/index.php
(取材・文/外山 武史 撮影/菊池 麻美)
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