お客さまにマジックをかける美容師はタネを持っている -boy 茂木正行さんの習慣 前編-
朝起きてすぐでも、夜眠る直前でも、練習はできる
どうしたらタネを持った美容師になれるのか。boyでは毎朝、メディテーション(瞑想)をしています。メディテーションの間は、何もしない、何も考えない。心を落ち着けて、深く息を吐き出す。そうすると、普段と違う脳が動き出す。
何十日間も過酷な修行をするお坊さんたちは、苦しさを乗り越えて瞑想状態に入るといいます。そこで、極楽浄土とか地獄絵とか、巡り合うことができない景色に出会うわけ。僕らがそこまでやることはないけれど、メディテーションをすることで見えてくるものがあるんです。
boyではメディテーションして心を落ち着かせたら、ヘアスタイルのイメージをデッサンします。すると、cutの段取りが具体的になって、シミュレーションが進む。デッサンはお客さまとも共有できる設計図にもなる。描いたほうがいいですよ。
そして、頭のなかでシミュレーションできるようになれば、目の前にウィッグがなくても、朝起きた瞬間、夜眠る寸前でも、(cut)練習ができますよね。boyではこれを「MDS(エムディーエス※メディテーション・デッサン・シミュレーション)」と呼んでいます。