スキューバダイビングは「命を使った学び」 -MINX 高橋 マサトモさんの習慣 後編-
自然の偉大さを知ると人は謙虚になれる
これは海に限った話ではないですが、命のリスクを負って大自然のなかに身をゆだねる経験をすると、仕事との向き合い方も変わるものです。
私も昔は自分の言葉が絶対だった時期もありましたが、スタッフの言葉にしっかりと耳を傾けられるようになりました。一歩引いて、待って考えられるようになったというのは、自分のなかで大きな変化だと思います。女性の命である髪の偉大さや神秘性もあらためて感じるようになりました。それに伴って、髪の扱いも優しくなったと思います。大自然の中では、人間はあまりに無力です。だからこそ、自分が生かされていることに気がつき、謙虚になれるのです。
さて、ここまで私の習慣や趣味についてご紹介してきましたが、最後に一言、MINXのスタッフにも伝えている大切なことをお話させてください。私は常々「人は40代になったとき、その周りにいる人間を見れば、その人がどんなものか分かる」と言っています。類は友を呼ぶ、というのは本当で、やはり学び続けている人の周りには、向上心の豊かな人が集まるものです。私は、サロンワークはもちろん、本を読んだり、講習をしたり、ダイビングをしたりして、素敵な方々とお会いすることができました。魅力的な人と出会うためには、何かに夢中になって打ち込むことが大切だと思います。ぜひ、読者のみなさんも素敵な仲間を見つけてください。
- プロフィール
-
MINX
代表/高橋マサトモ
1956年、宮城県仙台市生まれ。東京 原宿、青山、下北沢、銀座にMINXを経営。1985年以降、30年以上も、日本の美容界を牽引する立場として、走り続けている。「高橋塾」と言われる美容経営者向けのセミナーで檀上に立つなど、美容経営の啓発にも注力。2011年には、美容師で初の東京優秀技能者(東京マイスター)知事賞受賞を果たした。
(取材・文/外山 武史 撮影/菊池 麻美)
関連コンテンツ