小さな一歩が10年後の「とんでもないこと」につながる -VeLO 鳥羽直泰さんの習慣 後編-
どうでもいいことも習慣化するととんでもないことに
遊びのつもりで始めたカメラも、長く続けていくと、撮影のレクチャーをしてくださいとか、いろんな話が出てくる。習慣の持つ力ってすごいと思います。
変な話ですけど、毎日色んなカップ麺を食べている人がその器をとっておくとします。1日、1週間ではたいしたことないですけど、10年続けたら取材がきますよ(笑)。いつか振り返ったとき、とんでもないことになっているというのが、習慣の凄さだと思います。
僕は映画も好きで、学生時代の時間があったときは、よくレンタルビデオ店で借りていました。1日に見れる本数は限られているけれど、毎日見ていると新着コーナーの作品くらいは全部見終わってしまう。気づけば、旧作コーナーも荒らしだして、観たい作品がなくなってしまう(笑)。そんなこともありました。
純粋に映画が好きでやっていたんですが、映画ってアートや音楽、ファッションなどさまざまな要素が詰まっている総合芸術なんですよね。だから未だに、観た映画のワンシーンを思い出したり、作品のアイディアソースになったりと、自分の中のどこかに、学生時代に蓄積されたものが残っているんです。
習慣っていうと、なんか堅い感じがしますけど、単純に楽しいからやるっていうだけでもいいと思います。往々にして、長く続けられることって「楽しい」が起点になるんですよ。
【鳥羽さんが撮影した写真inインド】