感動をカメラで切り取り、価値観のアルバムに収める -VeLO 鳥羽直泰さんの習慣 前編-
北アルプスよりクシャクシャのレポート用紙
僕が育ったのは長野県大町市。北アルプスの麓です。綺麗な風景写真を撮ろうと思えばいくらでも撮れたのに興味がわかなかった。友達の写真とか身近なモノを被写体にすることが多かったですね。なぜか、廊下に落ちている踏みつけられたレポート用紙を撮ったりもしていて…(笑)。でも、そこにストーリー性があると感じたのかもしれません。
その後、高校に進学し、美容専門学校に通うようになり、他にも面白いことがあるから、カメラを持つ時間は減っていきました。カメラ熱が復活したのは、ロンドン留学していたとき。友人にカメラマンがいて、写真を撮っているときにアドバイスしてくれたんです。カメラの専門書を買って、撮影のイロハを学びなおしたことも。すると、どんどん上達していきますよね。ヘアの撮影するときも、メイク待ちのときにカメラマンさんに話しかけて、情報を引き出したりしていました。
フィルムの時代だったので、暗室を作っていた時期もありましたね。友人や現像ラボの人にやり方を教えてもらったのですが、現像はどうもうまくいかない。だんだん面倒になってきて、結局、現像はラボに頼んで暗室でプリントだけしてました。
photo by Naoyasu Toba