超一流のプロの仕事を見て「なぜ良いのか」を分析!飛躍の裏にあった習慣 -JEWIL HARAJUKU 佐藤 優真の習慣 前編-
評論家ばりに一流のプロの作品に点数をつける
当時は雑誌全盛期だったので、CanCamなどの表紙を飾るモデルさんのヘアを特に力を入れて分析していたんです。雑誌の表紙を担当するのはトップモデルとトップスタイリスト、フォトグラファーも編集者もみんな超一流の人たち。その人たちが200枚、300枚と撮影したなかの珠玉の一枚が表紙になっている。だから、表紙から学べることってたくさんあるはずなんです。
僕は「なぜこの一枚を選んだんだろう」と考えていました。ヘアのバランスなのか、動いたときの髪がなびく感じがよかったのか、もしくはアングルがよかったのか。考えても本当の答えはわからない。
今思えば、めちゃくちゃ生意気に上から目線で評価する評論家でした(笑)。「このモデルさんは今回よりも前回の有名美容師さんのときのほうが可愛かったな」とか「赤文字系じゃなくて青文字系の雑誌だったらもっと魅力を引き出せたんじゃないかな」とか。「この写真は70点」とか点数をつけていましたから。自分はまだ、スタイリストデビューもしていなかったのに(笑)。
それでも、アシスタント時代から「あなたのつくるスタイルはバランスがいいよね」とか褒められることもありましたから、やっていたことは無駄ではなかった。ヘアデザインを見て考える時間が、自分の栄養になっていたんです。