寄り道しない美容師は、クリエイティブじゃない -PEEK-A-BOO代表 川島文夫の習慣-【前編】

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日本美容師界の開祖と言われることもある、PEEK-A-BOO代表の川島文夫(かわしまふみお)さん。還暦を超えた今もなおトップランナーとして走り続けている背景には、長い間、大切にしている“習慣”がありました。業界誌では読めない、素顔の川島さんのインタビューを、前後編の2回に分けてお届けします。

 


 

自転車通勤歴37年、原宿界隈では僕が元祖だと思う

 

僕はロンドンから日本に戻ってきて、1977年に原宿で「PEEK-A-BOO川島文夫美容室」を出しました。原宿界隈には代々木公園もあるし、明治神宮もあるし、今も自然が多いのだけれども、昔はもっと豊かだった。クリエイター集団の事務所がたくさんあったり、若者の文化がどんどん生まれたりしていて、ヨーロッパの都市と似た空気が流れていました。

 

自転車通勤は、この街に来てからずっと続けています。景色を見ながら自転車で移動するのがすごく気持ちよかった。でも、そのころは自転車で通勤している美容師なんて、僕しかいなかったんじゃないかな。

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昔からそうだけど、原宿はいつも新陳代謝している街だから、毎日のように「発見」があります。「今年はこんなファッションが流行している」とか「ポップコーンで行列ができるんだ」とか、自転車のペダルをこぎながら感じているんです。

 

街中で「発見」をするためには、いつもと同じ道を通ってばかりいてはダメ。なぜなら「発見」っていうのは、「寄り道」した先で見つかるものなんです。そういう意味で、気が向いたときにふっと横道に入れる自転車は、「寄り道」するのにふさわしい。

 

これがもしクルマだったら、細い道は入れないし、簡単に停められないでしょ。歩くのも悪くないんだけど、よっぽどフットワークがよくないと遠くまではいけない。やっぱり自転車がちょうどいいんですよ。

 

>インスピレーションっていうのは、Natureからくるもの

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