女性同士だから理解できる-職種を超えて、支え合うRITZディレクターと敏腕レセプションの二人-
—これから先、お互いに期待していることはなんですか?
林「最近の下島を見ていると、限界をつくることからぬけたなって感じがするんですよね。今までは自分で限界をつくってしまっていたために、それを超えてくるものに対して悩んでいたように思います。いまは、目の前にある問題の解決策を全力で考えられるようになったと思うんです。その積み重ねはきっと2年後3年後には、後輩に立派な背中を見せられる決断力に繋がります。
女性は特に、仕事を続けていく上で節目のたびに悩みます。いつか下島よりさらに後輩の子たちも、その壁に直面すると思うんです。例えば、結婚がそれに当たりますよね。下島は結婚していて家族がいます。自分のことだけではなく当然家族のことを考えなければならないですし、いつかは辞めるという選択肢も頭にあるかも知れません。そんな中でも、今は目の前にある仕事に全力で、何かしらの悩みや壁を乗り越えているんですよね。
ずっと同じ環境であり続けるのは不可能だし、今後もしかしたら仕事を続けるという答えがでなかったとしても、私はそれも勇気ある決断だと思います。今後もそういったマインドを後輩たちに残していけるように、全力で目の前のことを考え続けてほしいですね」
下島「私は、“レセプション”という仕事をしている自分の存在意義を入社当初から常に考えていたんです。誰でもできそうと思われがちですし、ましてや全く違う職種である美容師に何か意見するということに、毎回ためらっていました。現在もそういう気持ちが完全に払拭できたわけではないのですが、レセプションの立場から見える意見を林は尊重してくれました。この仕事の存在価値を高めてくれたことに心から感謝しています。これからもレセプションの意味や重要さを周りに伝えてこの空間を守り続けてもらえたら嬉しいですね」
いかがでしたか? 違う職種でもそれぞれの役割を果たすことで、お店とお互いの立場を支え合っているお二人。林さんと下島さんは職種だけではなく、雰囲気も性格も全く違いましたが、互いの芯にある部分は共通するものを感じました。言葉がなくてもお互いを理解し合えるのは、長年職場で培ってきた信頼関係がなせることでしょう。一人でも自分を深く理解してくれる人が職場にいると心強い励みになりますよね。日々思いやっているスタッフが、自分のピンチを救ってくれる相手になるかもしれませんよ。
- プロフィール
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RITZ/ディレクター
林 麻美子(はやし まみこ)
1979年3月20日生まれ。日本美容専門学校卒業後、RITZ入社。現在同店ディレクター。ショートからミディアム、ナチュラルモードな大人ヘアを得意とする
- プロフィール
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RITZ/レセプショニスト
下島 麻子(しもじま あさこ)
1980年1月3日生まれ。洗足学園音楽大学卒業後、RITZ入社。現在同店チーフレセプショニスト。
(文:駒場 千尋)
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