設立5年でリタイアゼロ! 上司は叱る必要はない。新人はアウェーで戦っているのだから―Lond石田吉信さん
「行動責任」のみを追求すると、離職に追い込む
―美容業界のネガティブに捉えられている指導をどう見られていますか。
問題が起きたとき、そこには「行動責任」と「結果責任」があります。「行動責任」は、ミスを犯した人自身の責任。「結果責任」は、その問題が起きるまでに上司側にある責任です。
例えば、アシスタントがカラー剤を作りすぎて余り、廃棄しなければならなくなったとします。それはアシスタントのミスです。しかし、そもそも上司はカラー剤をどれぐらい作るべきなのか指示しておくべきです。今までの美容業界は、結果責任が問われず行動責任ばかりを問い、問題の原因を『部下が自分のスタンスについてこられなかった』ということにしてしまいがちだったと思うんです。
―ミスが起きたとき、責任は上司にもあると。
行動責任だけを追求し続けるとその人を追い込み、離職につながってしまいます。カラー剤が余ってしまうことが、なぜいけないのかをアシスタントに理解させているだろうか、ということも教育する立場にいるスタッフには常に自問するように話しています。