後輩のぶっ飛んだ行動や発言に思わず「モヤッ」と。現役美容師が語る先輩の苦労列伝
あれ? あの子のチラシだけ戻ってきてない…新人さんがチラシ配りの最中にやっていたこと(30歳/男性)
うちのお店では、新人に街頭でのチラシ配りをお願いしています。そのチラシの裏には色分けしたマーカーで印がつけてあり、誰が配ったのかわかる仕組みになっているんです。ある日、新人5人中4人の印がついたチラシはたくさん戻りがあるのに、1人だけ1枚も戻ってこないことに気づき、「ちゃんと配ってる?」と聞いてみました。すると「家が近くだったのでチラシ配りの間家に帰ってサボっていた、チラシは家に置いてきてしまっていた」との返事が。
店長は怒っていましたが、きつく叱りすぎて辞めてしまっても困るので、最初は警告するだけに。私もサボりたくなってしまう気持ちもわからなくはないので、「自分もそんな時期があったよ」という話もしながら、なぜチラシ配りをする必要があるのかをしっかりと説明しました。
その後輩はあまり深く考えずに行動していたようで、チラシ配りの重要性を説明してからは、「学生気分でいてすいませんでした」と反省し、謝ってくれましたし、その後はチラシ配りもしっかりとやってくれています。
若い子でも、きちんと説明してあげれば真面目にがんばってくれるんだとわかってうれしかったです。人間誰しも一回は失敗しますし、サポったことを正直に言ってもらえてよかったなと思います。
「これがかっこいいんです!」親切心で言ってあげてるのに…まったく伝わらない!(30歳/女性)
カラー塗布のとき、後輩の爪が黒くなっていることに気づき「手荒れしないように手袋したほうがいいよ、手袋ないないらあげるよ?」と声をかけたら、「爪が黒く染まっているほうがかっこいいのでしません!」と言いはじめた後輩にモヤっとしました。ほかにも、「手袋ってださくないですか? 爪がカラーで染まっていると一流の美容師って感じがしてかっこいいんです」とも言われました。自分は手荒れですごく悩んだので、よかれと思って言ったのですが…爪が染まっていることがかっこいいなんて思う人もいるんだなとびっくり。
彼はそのまま素手でずっと仕事を続けていた結果、やはり手荒れをして、病院に通いながら仕事することになってしまいました。私が、「ほら言ったでしょ」と言っても「そんなこと言いましたっけ?」なんてとぼけています。しかし、その後に入ってきた後輩にはしっかり手袋をすすめていたので、思わず笑っちゃいました。
誰しも一度は失敗して経験しないと理解できないことってありますよね。私も自分に自信を持ちすぎて、やってしまった失敗がたくさんあります。経験って大切ですよね(笑)。