ファッション、音楽、アート、海外カルチャー…。感性とセンスを育てたDaB HARUTOのコトダマ「本物を知れ」
価値観が変化した「好きな服を着なさい」
小学生の頃は関西という場所柄もあり、おしゃれな服で登校していた僕は周りからめちゃくちゃイジられていました。ビートルズしか聴いてないので流行りの音楽も知らないから話が合わなくて、イヤな思いもたくさんしたんですよ。イジりは中学生になっても続き、僕の私服を見た友達から「変人」と言われたことも(笑)。かなり目立つ存在だったと思います。同級生たちは休日にカラオケに行ったりボーリングに行ったりしてましたけど、僕はそういう遊びの楽しさがよくわからなかったし、一緒に遊びに行くこともなくて。共通の話題がなかったんですよね。
そんなときに、ある古着屋に出入りするようになり、そこで服の師匠に出会いました。その方から「周りからどう見られるかを考えずに、好きなものを着なさい」と言われて、価値観が激変しました。”周りと違うのがかっこいい”という考え方になり、そこからファッションを自由に楽しんでいいんだ!とハマっていきました。その古着屋には毎日遊びに行っていたので、大人たちからファッションや映画、本、面白い場所の情報なども、たくさん吸収して。大人との接し方や敬語の使い方なども学ぶことができて、人間的にもすごく成長させてもらった場所でもありました。僕のファッションのルーツは、そこにあると言っても過言ではないです。
同級生が放った「スゴイね」の一言が活力に
15歳のとき、僕が関西の人気ファッション誌『カジカジ』に掲載されると、周りの目線が一変しました。いじってきた同級生たちの目が尊敬のまなざしに変わり、「すごいね」と言われて、初めて認められた感覚になりましたね。体の中から自信が湧いてきたんですよ。
そこから毎月雑誌に出るようになったんですけど、人は結果を出して認められることが大事なんだなと、初めて痛感したというか。何かを成し得て人生が変わる感覚を経験することって、あまりないじゃないですか。僕はそれを中学生のときに運良く経験したので、それが結果を出すことへの活力にも繋がっているのかなと思っています。