ファッション、音楽、アート、海外カルチャー…。感性とセンスを育てたDaB HARUTOのコトダマ「本物を知れ」
第一線で活躍する美容師たちの人生を変えた「恩師の言葉」を紹介する「美容師のコトダマ」。今回は、DaB DAIKANYAMA(ダブ ダイカンヤマ)でサブマネージャーを務めるHARUTO(ハルト)さんです。
ズバ抜けたセンスと圧倒的な感性を武器に、入社1年目からヘアコンテストで優勝を勝ち取ってきたHARUTOさん。高いモチベーションを維持しながら結果を出してきた背景には、どのような「コトダマ」があったのでしょうか。幼少期から受けた数々の言葉の中で、印象深かった言葉をエピソードと共に伺いました。
両親の教え「お金は経験に使いなさい」
神戸の美容室で働いている両親は、僕の感性を育てるために小さい頃からいろんな経験をさせてくれました。旅行や美術館にもたくさん連れて行ってくれましたし、アートや建築に触れる機会も作ってくれて。ファッションや音楽、本、海外カルチャーの面白さも、父が教えてくれたんです。
子供の頃から、両親から「お金は経験に使いなさい」とよく言われました。それこそ、僕が興味をもったものはすべて経験させてくれる親でしたね。小学生で始めた卓球に夢中になると、クラブチームで本気で取り組む機会も与えてくれましたし、中学生になって古着屋に出入りするようになったときは、「服は自己表現の経験だから良し」という考え方で、まったく口出しされなかったんですよ。お金を経験や体験に使うというベクトルは、一貫してました。その数々の経験を通して、センスや挑戦心、バイタリティなどが養われたんじゃないかなと思っています。お金を経験に使うという教えは、今も僕の中に根づいてますね。
父から言われ続けた「本物の価値を知れ」
父はいつも、「本物を買え」「本物の価値を知れ」と僕に伝えていました。小学生の頃に”これを履けば足が速くなる”という宣伝文句のスニーカーが流行して、友達がみんなそれを履いていたことがあったんですね。僕もそれが欲しくて父にお願いしたら、「デザインがよくない」と言われ、代わりに『ナイキ』を買ってくれたんです。基本的に子供時代は親が選んだ服を着ていたので、全身ナイキのときもありました(笑)。その頃の自分にはブランドの価値がわからなかったですが、それも父の英才教育のひとつで、物を見る目を養わせたかったんだと思います。
音楽もそうでした。最初に聞かされたのはビートルズだったんですが、しばらくの間は「それだけ聞いてろ」と(笑)。そのあとは、父が集めた名曲をiPodに入れたものを渡されました。うちはめちゃくちゃ裕福というわけではなかったですが、家にあるデザイナーズ家具はすべて本物で、レプリカはひとつもなかったんですよ。普段座っていた椅子はこんなに上質なものだったんだと、大人になってから知ったほどです。
正直、小学生の頃はその親のこだわりがしんどいなと感じることもありました。ファッションも、周りの友達と違って目立っちゃうからです。でも、本物に触れる機会が多かったからこそ、それが今スタイルを作るときに役立っていますし、今は「いい教育を受けたな」と感謝しかないですね。