準備8割、実行2割!天狗になるな頭を下げろ! 関東屈指の人気美容師を育てた言葉 REDEAL中村雄樹(はんぺん)のコトダマ
元美容師アルバイトの先輩の寄せ書き「実るほど頭を垂れる稲穂かな」
学生時代はコンビニでアルバイトをしていました。朝バイトして、学校が終わったあとにもバイトして、バイトリーダー的な動き方もしていました。
アイスコーナーの管理者だったので、冷凍庫のガラスにも書けるペンみたいなものでポップを書いたりとか、販促にも関わっていたんですよね。
全国の店舗で、キャンペーン商品の売上を競うこともあるんですけれど、そのときは店長と一緒に目標を共有して、一生懸命頑張りました。その結果、全国1位になったこともあります。
そんな感じで、自分なりにいつも頑張っていたんですよね。周りからも、認めてもらっていたと思います。
バイトを辞めるときにはみんなから寄せ書きが入った色紙をもらいました。その中で、元美容師で起業に失敗し、1000円カットで働きながら深夜帯にアルバイトをしている人がいたんです。その人は色紙にこう書いていました。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」と。
正直に言って、当時はその言葉の意味するところがわからなくて、ピンときていなかったんです。なので、しばらくの間すっかり忘れていました。ところが、僕が独立前に荷物を整理していたときに、寄せ書きが出てきたんですよね。
結果を出して目立つと、人間性が見られるじゃないですか。その頃の僕はきっと謙虚さがなかったんだろうなと。実際、バイト時代の僕は、若さもあって一言多いタイプでしたし……。
美容師って結果が数字に出て給与に反映されやすい分、天狗になりやすい職業だから、人生の先輩として「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉を授けてくれたのかなと思います。