第一線で活躍する美容師の人生を変えた「恩師の言葉」を紹介する「美容師のコトダマ」。

今回は、リクエストQJの「好きな美容師ランキング」で上位常連の人気美容師であり、ワンホンヘアーに定評がある美容室REDEAL（レディアル）の代表を務める「はんぺん」こと中村雄樹（なかむらゆうき）さんです。

バズるヘアフォトで火がつき、20代前半から東京の美容シーンで頭角を現していたはんぺんさん。その裏側には、今の彼を創りあげた「コトダマ」がありました。ポジディブなはんぺんさんの人柄が伝わるインタビューをぜひご覧ください。

自分の友人にも影響を与えた父の言葉「準備8割、実行2割」

子どものころ、父から「準備8割、実行2割」という言葉を聞かされていました。

僕は運動神経がいいほうなので、練習しなくても学校のマラソン大会で上位に入ることができるタイプでした。でも1位にはなったことがなかったんです。

「練習しなきゃ勝てない」というわけで、大会までに練習した結果、2番になった経験があります。勉強も同じで、勉強せずに200人中100位くらいだったのが、ガチ勉してテストで4番になった経験も。本番までの準備で結果が変わることを知った原体験です。

美容師になってから、より強く「準備8割、実行2割」の重要性を実感することが増えました。

営業も撮影も全て、事前の準備で決まるじゃないですか。技術を提供する時間、撮影する時間は、一部分でしかない。僕はセミナー資料も徹底的につくり込みますし、セリフが飛ばないように練習を重ねています。

創業融資の面談で、日本政策金融公庫さんに行ったときも、200枚くらいのプレゼン資料を刷って挑みました。どうしても満額融資してほしかったからです。面談予定は1時間だったのですが、2時間10分もプレゼンしたことを覚えています。

渋谷のSKILL代表の岩本 桂弥くんと、Webメディアの企画でご一緒したことがあって、彼と一緒の仕事の場でも、念入りな資料を用意して臨んでいたんですよね。その様子を見て岩本さんも準備８割の考えに共感してくれて、僕の父の言葉が、まわりまわって他の誰かにも影響を与えていると考えると、とても感慨深いものがあります。

＞元美容師アルバイトの先輩の寄せ書き「実るほど頭を垂れる稲穂かな」