イチローリスペクトの積み上げ型美容師!Dimo&浅倉一馬を育てたコトダマ
「ゴールはここじゃない。俺らのゴールは一緒だ」
僕はアシスタント時代に一度だけ人前で泣いたことがあります。それは、3回目のシャンプーチェックで不合格だったとき。みんな2回くらいで合格しているから、最後に残されました。
同期もみんな「さすがに3回目は受かるだろう」という感じで、応援してくれていたから余計に悔しく、情けなかった。もし、シャンプーチェックに受かっていたら、お客さまのシャンプーに入ることができるし、カラーなどの新しい技術を学ぶことができる。でも、落ちてしまったから、次のチェックまで、自分ができることはフロアの掃き掃除くらいしかない。あまりの落ち込み具合に、誰も僕に話しかけられない空気になっていたと思います。
そんなときに、当時は同じくアシスタントで、今はDimo&代表である服部 大起くんが声をかけてくれました。
「ゴールはここじゃない。俺らのゴールは一緒だ」
僕と服部くんは人間として、全く違うタイプです。服部くんは、同期の中で常に技術チェックのスピードはダントツの状態。天才型に見えて、努力もするし、体力もある。とにかくストイックです。しかも人当たりがいい。僕は、不器用だけれど、それを努力でカバーして、コツコツと積み上げていくタイプ。お互い全然違うし、得意な技術も違うけれど、目指す方向は同じ。そう思えたから、10年間ずっと一緒に頑張ってこられたのだと思っています。
僕はカットが中心で、服部くんはカラーが中心。客層もそれぞれ違うから、お互いがサロンに求めるものも違います。けれど、同じゴールを目指している仲間だから、腹を割って意見交換ができる。それが、Dimo&をより強くしてくれていると思っています。
Dimo&/ディレクター
浅倉 一馬(あさくらかずま)
千葉県出身。高山美容専門学校を卒業後、都内有名サロンで約9年間の経験を積んだのち、2020年に『Dimo&』のオープニングメンバーとして参加。「浅倉ショート」と名づけた似合わせ技術で顧客から絶大な信頼を集める。好きな言葉は「いつもありがとう」。
(文/外山武史 撮影/松林真幸)
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