アートな世界観を3次元に落とし込むカラーの匠sai MOTAIさんのコトダマ10連発
第一線で活躍する美容師の人生を変えた「恩師の言葉」を紹介する「美容師のコトダマ」。今回は原宿竹下通り沿いにあるヘアサロンsai代表、MOTAIさんのコトダマを探ります。子どものころから「言葉の力」を信じて大切にしてきたMOTAIさんならではの珠玉のコトダマをご紹介。専門学校時代から有名サロン時代、さらにアニメのセリフなど盛りだくさんです。MOTAIさんが大切にするたくさんのコトダマの中に、皆さんの心に触れる言葉があるのではないでしょうか? それでは早速どうぞ!
「あなたが本気になる日は一体いつなんですか?」
美容専門学校時代の担任の先生に言われた言葉です。当時の僕は「ワインディングなんて国家試験でしか使わないでしょ」みたいな感じで、学校での学びを甘く見ている部分がありました。それを先生は見透かして、「あなたが本気になる日は一体いつなんですか?」と言ってくれたのだと思います。
いまだにその担任の先生と連絡を取ることがあるので、その度にこの言葉を思い出しますね。指導は厳しかったのですが、恐らく、有名店を志望している僕たちが卒業後も厳しい環境で修行することを知っていたから、あえて厳しいところを見せていたのかなと思います。
「ヘアだけで語れる人になりなさい」
僕が美容師1年目のときに、勤めていたサロンの先生から言われた言葉です。髪もファッションもトータルでバランスが取れていることで、はじめて「かわいい」が生まれる。例えば、髪型だけがよくても、それが頭に乗っかっているだけに見えるようではかわいくないわけです。
ヘアだけで語れる人になるために、まず目を鍛えることから始めました。何がかわいくて、何がかわいくないのか見分けられないと、かわいいものをつくれないからです。だから、自分がかわいいと思う写真をファイリングしてサロンの勉強会に持ち寄り、その写真についてサロンとしてどう捉えるのかフィードバックしてもらう、という学びの場がありました。当時は巻き髪ヘアが流行りたての頃で僕は、トリンドル玲奈さんや、佐々木希さんの巻き髪スタイルを持っていったことを覚えています。
そんな感じで目を鍛えながら、ヘアスタイルの技術を身につけていました。「ヘアだけで語れる人になりなさい」は、自分たちの容姿や接客などのプラスアルファではなく、審美眼を磨いた上で「ヘアの技術だけで惹きつけられる人になりなさい」という意味が込められているのだと思います。今も忘れられない言葉です。
>「何かに不満があったり、言いたいことがあるんだったら結果を出しなさい」