「なんのために東京に出てきたの?」就活に迷ったとき先生からもらったコトダマ ALBUM銀座店 金内柊真さん

「おめでとう」

 

 

以前、取材していただいたように、(4回目の正直で念願のスタイリストデビューへ! ALBUM金内 柊真のデビュー秘話。 【前編】)僕はすんなりとデビューできたわけではなく、4回目のチェックでようやくデビューが決まりました。そのときの周りのスタッフからの「おめでとう」という言葉は本当に心に残っています。

1回目に落ちてからデビューが決まるまでの半年間は、今までの人生を振り返ったときにランキング入りするくらいつらい時期でしたし、文字通りの挫折を味わいました。その期間には、先輩がたから優しい言葉や励ましの言葉、厳しい言葉もたくさんもらいましたが、あの時腐らなくて本当によかった。

 

 

僕は、「合格です」と言われたときに膝から崩れ落ちて、大泣きしたんですよ。NATSUMIさんが自分のことのように喜んでくれたのも嬉しかったですし、アシスタントとしてついていたNOBUさんからは「20年以上美容師をやっているけど、ここまで泣いた奴は初めて見た。でも、そこまで本気で取り組んでいたっていうのは伝わるから、これから頑張れ」と言われました。たしかに、半年間デビューチェックに落ち続けていたから「こいつ、やる気あるのか?」と思われていた部分もあるかもしれなくて、合格したときの大泣きで僕が本気だという姿を見せられたのかもしれませんね。

 

 

「ゆっくりやるのは誰でもできる。プロは早くないとダメ」

 

 

NOBUさんの言葉で今でも染み付いているのは「ゆっくりやるのは誰でもできる。プロは早くないとダメ」という言葉です。ご存じのようにNOBUさんは施術スピードがめちゃくちゃ速い。僕もNOBUさんには追いつけませんが、なるべく早く仕上げるように意識しています。

 

 

たまに、自分の予約が空いているからという理由で時間をかけて施術をするという美容師さんもいますが、お客さまの時間をいただいている以上、僕は少しでも早めに仕上げたい。自分の予約状況に関係なく、同じスピードで施術したいんです。もちろん、美容室にリラックスしに来たり、楽しい時間を求めていらっしゃるお客さまも多いのであっさり終わってしまったという印象にならないように気をつけています。

「プロは早くないと」というのは、美容師の友人に聞いても、上の世代のカリスマたちは同じことを言っているということなので真実なんだと思いますし、今の自分の身にも染み付いた言葉になりました。

 

 

プロフィール
ALBUM 銀座店
エグゼクティブスタイリスト・副店長/金内 柊真(かねうち とうま)

東京総合美容専門学校卒業。2017年、『ALBUM』に新卒第1期生として入社。アシスタントながら2018年8月に『才能が無ければその分努力すればいい』(KADOKAWA)を上梓。2019年11月にスタイリストデビュー。1ヶ月後の12月にALBUM銀座店の副店長就任と、話題に事欠かない次世代美容師。フェミニン感のあるスタイルが得意。

 

(文/須川奈津江  撮影/松林 真幸)

 

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