新卒入社4カ月目にスタイリストデビューしたYouTuberの背中を押した言葉 フリーランス美容師SHOHEIさん
「やるか、やらないか」ではなく「やるか、やるか」でもなく「やれ!」
僕は専門学校時代からヘアセットの動画をアップしていて、それがバズったこともありました。美容師になってからも「美容師YouTuber」として活動を続けて、視聴者も右肩上がりで増えていたんです。
僕が新卒で入ったサロンのオーナーは、プロデューサー気質の人で、カリキュラムの進捗と関係なく「売れる」と見定めたタイミングでデビューさせる人でした。で、僕は美容師になって4カ月目にJr.スタイリストとしてデビューすることになったんです。普通に考えたらありえないスピードですよね。
ちょうど僕が美容師YouTuberとして認知され始めていたからか、オーナーはその盛り上がりとの相乗効果を狙って僕をデビューさせようと考えたのかもしれません。その当時、美容師YouTuberは珍しかったんですよ。とはいえ、デビューの話を聞かされたのは、入社3カ月目で、ようやくシャンプーやカラー、パーマを覚えはじめたばかりのころ。「デビューまであと1カ月じゃ自信もつかないし、自分は不器用だし、まだ覚えたい技術もあるので、もう少し待ってください」とオーナーに相談したところ、問答無用で「やれ!」と言われてしまいました。
「やるか、やらないか」とか「やるか、やるか」と言う言葉はよく言われていますけど、「やれ!」はもうやる以外に選択肢がないんですよね(笑)。しかもデビューは迫っているから、迷っている暇はない。なので、そこからデビューまでやれることはなんでもやりました。
デビューするからにはカットができないとお話にならないので、練習できる時間は全てカットに費やしましたし、友達にもモデルになってもらったり、友人知人を連れてきてもらったりと、かなり協力してもらいました。それに加えて美容学生時代のカット教本を読み返すなど、自分の思いつく範囲のことはやり切ったと思います。
それでもデビュー初日は緊張しまくりです。すごいプレッシャーだったしカットに2時間かかりましたが、「平常心」を唱えてなんとか乗り切りました。最初は「4カ月でデビューなんてことを言うオーナーなんて!」と思いましたけど、「やれ!」のおかげで早くデビューできたし、技術も覚えられたから今となっては感謝ですね。
ちなみに…僕が4カ月でデビューすることになったとき、世の中の先輩美容師さんから「4カ月でデビューが早すぎる!」などとたくさんの批判をいただきました。今同じサロンに所属する元祖美容師YouTuber「おのだまーしー」さんも「4カ月でデビューした美容師に物申す」という感じのテーマの動画をアップしていたんですよ。当時はそれを見て落ち込みましたが、今一緒のサロンで働いているわけですから不思議ですよね(笑)。