はじめての新人教育だって怖くない! 人気5サロンの美容師に聞く、「先輩の心得」
「自分を一番助けてくれるのは後輩」この言葉をきっかけに気づいた後輩指導の大切さ|先輩歴2年目Lond元榮輝来さんの先輩の心得
後輩への指導で心がけていることは?
「心を開いてもらえる関係づくりが大切」
こまめに顔色や様子を見て、困っていそうと思ったら声をかけるなど、後輩と話す時間を増やすようにしています。
技術的な話であればサロン内で、人間関係やプライベートな悩みがあれば、ご飯に行ったり、お茶をしたりすることも。親身になってアドバイスすることで、後輩のやる気にもつながります。
しかし、こちらから声をかけても最初は話せない人もいるので、まずは雑談を交えながら心を開いてもらえるようなコミュニケーションや関係づくりが大切です。
僕はもともと積極的に後輩を指導するタイプではなかったのですが、先輩から「自分がスタイリストになったとき、一番助けてくれるのは後輩。だから自分のことも大事だけど後輩に寄り添うことも大事」と声をかけてもらったんです。それから後輩を育てること、信頼関係を作ることを第一に考え指導するようになりました。実際に後輩が頼ってくれるようになるとうれしくて、「やってよかったな」と思っています。
過去に後輩への指導で失敗したと思うことは?
「忙しくてもきちんと伝えておけばよかった…」
気になることがあれば、都度伝えておきたいと思うものの、営業中で忙しいときなどはなかなか話せないことも。そんなときに、他の先輩から指摘されている場面を見て、「あのとき自分がしっかり言ってあげていたら…」と思いました。
後輩への指導で難しいと感じる部分は?
「理解力は人それぞれ、コミュニケーションで齟齬を無くして」
一人ひとり理解する能力が違うので、同じ教え方をしても、わかる人もいればわからない人もいるところがすごく難しいと感じます。そういう難しさを減らすという意味でも、やはりコミュニケーションを多く取ることが大切だと思います。
後輩への指導を通して、自分自身が成長できたと思うところは?
「昔の自分と重ねて、自身の成長を再確認」
後輩を自分と重ねて、昔できなかったことができるようになったんだ、と再確認できたし、それを後輩に教えることで、自分自身も改めて勉強になりました。また、後輩ができたことで、「自分がしっかりしないと」という考えを持つようになり、周りをよく見られるようになったと思います。
さらに、自分が教えたことをベースにしつつも、後輩が少しずつ違った工夫をしたりすることがあり、「こんなやり方もあるのか」「自分が話したことをこう解釈してくれたのか」など、発見があります。
はじめて後輩を迎える美容師へのアドバイス
「後輩指導は成長のチャンス!」
後輩への指導は、後輩と共に自分自身が成長するチャンスです。後輩の分まで怒られることもあると思いますが、それこそが自分自身の成長できるチャンスだと思います! めげずに全力で後輩に寄り添って頑張ってください!
<プロフィール>
Lond
アシスタント/元榮輝来(もとえ てるく)
1996年生まれ。千葉県出身。東洋理容美容専門学校を卒業し、2018年Lond入社。インナーカラーやハイトーンカラーを得意とする。趣味はベースや愛犬エルモの散歩など。
Instagram:@ teruku_motoe0707
>Cocoon齋藤さんが実施する、長くいればいるほど難しくなる後輩の指導の工夫とは?