成功したければやり続けること! 若手美容師成長への助言
vetica 内田 総一郎さんの場合
自らの軸に向かってひたすら続けること
-自分に自信がもてない若手美容師はどのようにして自らの武器を見つけたらよいのでしょうか。
「僕自身、最初は武器なんて呼べるものはなにも持っていなかったですよ。大事なのは、自分の立ち位置や、他人からどう自分が見られているかを分析することだと思うんです。
僕が原宿で働き始めた頃は、まず興味があるものをどう自分に取り入れていくかを考えました。興味の先は必ずしも仕事でなくてもいいんです。僕の場合は音楽やファッションでしたね。自分の好きなことを全力で楽しむ分、仕事においても文句を言われない成果を出すために努力をしました。
一見すると、美容師の仕事とは無関係に感じるものでも、そのおかげで“好奇心と仕事を両立させるための方法”を考えるようになりました。仕事と好奇心、二つをコントロールするマインドはどの職業においても大切だと思います。
また、好きなものに対してどこまで熱量を持てるのかも自分の武器を作る上で大事なことですね。自分がやりたいと思うことなんて、本人のやる気さえあれば、今の時代検索すればいくらでも方法は出てきますから。何かに本気になって打ち込めば、それに伴って必ずやり方は見つかるし、自分の分析もできるようになると思います」
-若手美容師が成長し、成功するために必要なマインドはどのようなものだと思いますか?
「僕自身は未だに成功している人間だとは思っていないのですが、そう感じてくれる人がいるので僕の言葉が求められます。つまり、成功するための正解なんて成功者の分だけあるんですよ。だから本質的なことを言えば、信念を持ってやるしかないんです。極端な話、それができる人はこのインタビュー自体読まないと思うんですよ(笑)
自分で成長できる人は軸になる考え方や目的を既にしっかり持っているはずなんです。軸がない人は何をやってもうまくいかないですし、もしまだ軸を見つけられていないのなら、行動していく中で探すしかないと思います。
僕が見ている中で、成功している人たちに共通していることは、とにかくやり続けていく人です。美容師の仕事だって、それで悩みが解決するかはまた別の話ですが、環境が合わないと感じたならお店を変えてもいいと思うんです。ただ、最低でも10年はやり続けるべきだと思いますね。自分の信念や軸になるところは、続けるという意志から生まれてくるものだと思うので」
-では最後にいま現在、仕事が辛くて悩んでいる若手美容師に一言お願いします。
「美容師という仕事に対して、目的や軸になるような興味がないのであれば辞めた方がいいかもしれません。ただ、辞めて何が見えるのかっていうところはシンプルに考えてみてほしいですね。そこが見えているのであれば、誰が何を言っても本人の意志は変わらないと思うので」
長年、若手美容師の成長を見届け、なによりも自分たちが第一線で成功を収めてきたお二人ならではの意見。共通していたのは、成功や成長を求めるならとにかくやるしかない!ということでした。また、自分の理想とする姿を軸にもつということも、必要なようです。
若手を指導する側の方はいかにして相手の原点を気付かせてあげるか。まさに今、自分のキャリアに悩んでいる方は一度自分の理想とはなんだったのかを思い返してみてはいかがでしょうか。
- プロフィール
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vetica/クリエイティブディレクター
内田 総一郎(うちだ そういちろう)
神奈川県出身。神奈川県内美容室1店舗を経て、VeLOオープニングスタッフとして参加し、店長兼ディレクターを経た後、2009年にVeLOの姉妹店となるveticaのクリエイティブディレクターに。サロンワークをはじめ一般誌から業界誌、セミナー等、幅広く活躍中。またプライベートではDJ活動もしており、代官山AIR,渋谷ASIAでのレジデントパーティーをはじめ、都内クラブで活躍。さまざまなアーティストと競演をはたしている。
http://soichirouchida.droptokyo.com/blogs/
(撮影/文:木村 衣里)
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