アシスタントのやる気を伸ばす! 独自の“教育カリキュラム”を導入する美容室3選-LIM・SNIPS・boy-

『SNIPS』独自のカリキュラム「ボディモーション&ゼロタッチカラー」

 

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-サロン教育で行われている独自の教育カリキュラムについて教えてください。

 

まずアシスタントは、お客さまの髪の根元を、決められた姿勢、且つ、5分以内できれいに塗り直すことを目標に、「ボディモーション」を身につけます。「ボディモーション」とはスポーツで言うフォームのようなもので、カットならばスライス幅・スライスの枚数・立ち位置・膝の落とし方、カラーならばヘアカラーの拾い方・拾うカラー剤の量・手への乗せ方・髪にカラー剤をのせる回数など、全ての基準が決まっています。それを淡々と繰り返し、基本の動きの型をきちんと身につけておくことで体幹ができあがるので、どんな施術もスピーディーに行えるようになるんです。

 

 

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そして、「ボディモーション」を習得した上で学ぶのが、地肌にカラー剤をつけないカラーリング技術「ゼロタッチ」です。美容室にこられるお客さまの多くが地肌への負担を気にしているなかで、「ゼロタッチ」を身につけることはほかのサロンとの差別化にもなりますし、美容師個人の武器にもなっていのではないかと思っています。

 

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-それらのカリキュラムを導入した経緯を教えてください。

 

知識、経験、安心・安全・スピーディーな技術でお客さまをリードし、その生涯の美容に携わっていけるような美容師になってもらいたいという想いから始めました。そうした美容師になるにはトレンドに強いだけではなく、基礎技術の徹底や、アクティブシニアが健康寿命を延ばせるような働きかけをすることが必要不可欠だと思うんです。

 

特に女性のお客さまの場合、働く方が増えている上、子育てや介護など外的な要因に時間を奪われやすい環境にあるので、短時間で美しくなれることが求められますが、それを可能にするスピードは「ボディモーション」を身につけることで養われるんです。

 

-カリキュラム導入後、スタッフやサロンにどのような変化がありましたか?

 

まず、基本の姿勢ができあがることで腰や肩など身体への負担が軽減されるので、スタッフが長くサロンワークを続けられるようになりました。

 

また、お客さまに対して自分たちの価値を提供するにはきちんとした技術者であることが前提で、健康寿命についての話や副交感神経につながるヘッドスパ、頭皮の保湿といったものを提供するには技術で信頼を得てこそだと思うんです。だから「技術者としてやるべきことを徹底した上で勝負をしていこう」という意識がサロン内で共有されるようになりましたね。

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-スタッフ教育で最も大切にしていることは何ですか?

 

スタッフをやる気にさせることですね。スタッフのなかでも物事のゴールを決めてそこに向かっていくのが大好きな子と、新たなことへの挑戦やノルマがプレッシャーになってしまう子がいるんです。だから前者には、「これをやることでもっと君らしく輝けるから取り組んでみたら?」という表現、後者には「これをやることでこういうクレームが出なくなるからやっておいた方がいいんじゃない?」という表現など、同じ内容であっても相手に届く言葉で伝えるということが大切だと考えています。

 

 

-現在学ぶ立場にある美容師へアドバイスをお願いします。

 

美容師は、ものづくりをしながら人の心に影響を与えていく仕事です。最近ではSNSやメディアの活用でとにかく早く成果を上げようとする流れがありますが、やはり技術を持った人間にしかできないことがあると思うので、そうした技術面をもっと高めていくことを大切にしてほしいですね。基本的な自分の力を磨くことで、人としての成長もついてくると思います。

 

プロフィール
SNIPSグループオーナー
アートディレクター/由藤 秀樹(よしふじ ひでき)

SNIPSグループ代表。「生涯頼れるヘアデザイナーであり続けること」が日々ヘアデザインを創作するうえでのモットー。ただ髪型をきれいにすることではなく、お客さま自体がきれいになるお手伝いをすることを大切にする。美容師向けのセミナーの講師も全国各地で年間、数多く務め、美容で社会貢献していくことも楽しんでいる。

 

>boyの教育システム、“MDS”とは!?

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