業界一丸となって国難を乗り越えよう!  戦うヘアサロンの「エールの輪」vol.01

 

誰もが予想していなかった新型コロナウィルスの感染拡大。不安な毎日を送るなか、動き出したサロンでは、どのような取り組みをしているのかを伺うとともに、サロンからサロンへと「エールの輪」をつないでいただきます。

 

今回はサロンの枠を超えたつながりでお届けするべく、ご登場いただいたサロンさんからの推薦、バトン式で記事を展開。第一回目は「LOND」の代表、石田吉信さん・長岡宏晃さん・吉田牧人さん、「SHACHU」の代表、みやちのりよしさん、「LECO」の代表内田聡一郎さんと「QUQU」代表の浦さやかさんにお話を聞きました。

 


 

◆◆◆INDEX◆◆◆

 

>LOND「1年間1日も営業できなくても給与を保証できる体制をつくった」

 

>SHACHU「スタッフたちへ「守るだけではなく、攻めの準備もある」とメッセージ」

 

>LECO、QUQU「「髪を切ることの本質」を考えながら未来に向けて種をまく」

 

 

  LOND/石田吉信さん・長岡宏晃さん・吉田牧人さんからのエールの輪            

 

1年間1日も営業できなくても給与を保証できる体制をつくった

 

 

・新型コロナウィルスにより予測不能な面を抱えながらのサロン運営をされていると思います(2020年5月15日現在)。どのような考えのもと、営業を再開されましたか。

 

長岡:全社で統一して再開するというよりは、お客さまからの要望を踏まえて、再開させたいスタイリストから順次始めています。今現在で8割から9割復帰していますね。6月頭からアシスタントも復帰する予定です。ただし、ご予約は安全に営業できる範囲に制限しています。アシスタントは自宅待機中にもウィッグや動画を使って練習し、それをスタイリストがチェックしていますね。

 

 

石田:新型コロナウィルスへの対応は誰もが初めての経験ですから、世の中に出回っている情報も何が正しいのかわからない状況だと思います。数ヶ月で収束するのか、それともwithコロナの時代がやってくるのかもわかりません。新型コロナウィルスに対する恐怖感もスタッフによって違うので、一人ひとりと対話してから、一人ひとりに合った対応を心がけています。そもそも緊急事態宣言が発令される前からLINEのアンケート機能を使って、スタッフ全員に意向を尋ねていました。その上での休業の判断だったんですよ。

 

 

吉田:今回のような有事に「うちの会社は大丈夫」と安心を与えることが大事だと思っています。スタッフの不安を打ち消すために何をすべきか、緊急事態宣言が出る前日に代表6人でZOOM会議をしました。そして、代表の一人で財務を担当している斎藤が資金調達に動いたんです。国や行政、民間金融機関から融資を得て、もしも1年間1日も営業ができなくても、給与を保証し、サロンの家賃を払い続けられる見通しができたことをスタッフに伝えています。

 

新型コロナウィルスへの対応はネクスト・フェーズへ

 

 

吉田:自粛が続くにつれwithコロナという言葉を意識し始めています。最初の頃はお客さまやスタッフの安心・安全を考えた上で休業の一択しかなかったんです。でも、休業したことで倒産してしまうのであれば元も子もないので、休業しないという経営判断のサロンもあると思うんですよ。だから、そこに関して批判するつもりはありません。

 

時間が経つにつれ感染者数も減少傾向にあり、新型コロナウィルスへの対応のフェーズが変わってきたと感じています。個人的にテレビ界で活躍している放送作家さんや、オリンピックのメダリストのかたと親交があり、情報交換をしているところです。そうした業界外のみなさんとの情報交換を通じて、何か新しいことができないか模索している段階ですね。

 

コロナ後の世の中は、これまでと変わると思うんです。たとえば、大きな経済変動があった後は、デフレが起こる可能性が高い。そうなったとき自分たちはどう戦っていくのか。キャッシュポイントを増やすのか、今のハコモノモデル(サロンをつくって集客するスタイル)を見直す必要があるのか、いろいろなシミュレーションをしているところですね。

 

 

LINEZOOM、電話をフル活用してコミュニケーションを活発化

 

 

Q.みなさんは今、どのような「STAY HOME」を過ごしていましたか?

 

石田:まずスタッフに関していうと、Instagramで「#おうちロンド」のタグをつけて、セルフスタイリングなどの動画をアップするなど、スタッフの成長を感じています。お客さまと対面でコミュニケーションを取れない中でも、エンゲージメントつながりを維持することができますしね。こういう状況下でも前向きに、自分に何ができるのか考えて行動することが大事ですよね。

 

 

長岡:新卒に関しては、入社時期が休業と重なってしまったので、まだリアルでの顔合わせができていません。今は営業再開に備えて、基礎的な内容をまとめたマニュアル動画を使って、自習してもらっています。ただし、LINEグループやZOOMのミーティングには参加させて、コミュニケーションできるようにました。オンラインであっても、顔を見て話をすることは大事ですよね。

 

石田:個人的な話で言いますと、僕はロンドを立ち上げてから必死だったので、自分を高めるためのインプットをしてきました。どちらかというと朝から晩まで美容師として、そして経営者としてアウトプットを求められていたんです。しかしながら、図らずも今、時間ができたので、座禅を組んで瞑想をしたり、本を読んだりして「自分らしい自分」を思い出しています。

 

家族との時間、ランニングなどの体力づくり、ヴィーガン料理作りなど、それぞれおうち時間を満喫した様子

 

>オンラインの「居酒屋ノブ」は午前4時まで大盛況

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