Voicyスペシャル対談 LECO代表 内田聡一郎×メディアアーティスト 市原えつこ (後編) 大事なのは「義理仁義」凡人の前提に立ち戦略的に立ち回る

「好きなことを仕事にするために大事なことってなんですか」(内田)

 

 

内田:そういうのを全部ひっくるめてセルフブランディングっていうことですね。市原さんみたいに活動を展開できるのは素晴らしいけれど、世の中的にはそもそも本当にやりたいことに対して一歩踏み出せていないとか、フリーランスになったけどうまくいっていないとかいう人が多いと思うんですよね。なので、好きなことを仕事にするために大事なことを教えてほしいです。

 

市原:義理仁義ですね。自分もなかなか徹底はできていませんが、人から受けた恩はなるべく倍返しできるよう頑張る、という。アーティストは孤高の存在だと思われるかもしれないけれど、どんな仕事も結局は人と人との繋がりですから。自分にお仕事を振ってくださる人や、キュレーションしてくださる人、協力してくださる人がいてこその仕事です。そこで傲慢になってしまった人はやはりそのうち失脚してしまうと思います。人のご縁ありきで生かされていることを忘れてはいけない。謙虚さと感謝を忘れたら一気に転落すると思います。

 

内田:好きなことをやりつつも、人としての原点は意識していると。

 

市原:あとは基本ですが仕事の締め切りを守るとか、遅刻しないとか、メールのレスポンスとか。

 

内田:確かにね。レスが早いもんね。

 

 

市原:キュレーターの方にも、今まで一緒に仕事をしたアーティストの中で五本の指に入るぐらいレスが早いと言われたことがあります(笑)。でも、意外とそういうところから入ってくるお仕事もあるんです。

 

あとクリエイターで自分のことを自分で発信するのはダサいと考える人もいるんですけれど、やっぱり自ら売り込まないと何も始まらないです。ちゃんとWebサイトつくるとか、自分なりにセルフプロデュースを模索するとか、そこからがスタートラインのような気がしますね。他人に痛いと思われようが、自分で発信していかないとチャンスも来ないので。

 

内田:市原さんはTwitterとか積極的にやっているし、確定申告についてノートにまとめたり、フリーランスちゃんとやっているぞっていう感じがするよね。

 

市原:もともと私は慎重派で会社を辞めるときに葛藤もあったし、美大も行こうと思っていたけれど将来が不安でやめたし、そういう不安の根本は「知らないこと」「わからないこと」だと思うんです。生きていく上でブラックボックスみたいなものに遭遇することが多すぎると思っていて。自分が足踏みしていたときに、こういう情報があったら踏み出せたっていう情報をどんどん出していきたいなと。

 

 

内田:昔の自分が欲しかった情報を共有しようという姿勢が素晴らしいですよね。

 

市原:インターネットの世界は、ためになる情報を発信すると自分にも入ってくるっていう面もあるので、まずは自分が役に立つリソースを提供するのが大事かなと思っています。

 

>「自分が偏愛していることをめっちゃ大事にしてください」(市原)

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