LECO代表 内田聡一郎×かつお食堂 かつおちゃん(前編) かつお愛が溢れすぎてOLから鰹節の産地を回遊する「鰹節伝道師」へ

「悩むこともあるけど、自分の愛する鰹節を伝えていこうと思いました」(かつお)

 

 

内田:仕事として淡々とこなしちゃってた時期はないの。

 

かつお:鰹に対する想いは年々増しているんですけど、鰹節屋さんでアルバイトしている時は、事務的な要素が苦手だったり、淡々と仕事していたこともありました。

かつお食堂を始めてからは、自分の好きな空間を自分で作っているので、仕事という概念があまりないというか、好きなことを表現している感覚です。

あとは旅をしながら、鰹節にも色々な種類があるので、大量生産で作る現場を見た時などは、衝撃を受けたこともありました。

 

内田:機械化されているところもあるわけね。

 

かつお:鰹節作りはほとんどが手作業ではあるのですが、大量に作るということは、素早く効率的にという考えになるので、鰹の扱われ方にびっくりした感じです。あとは、私が愛する種類の鰹節をどう伝えたらいいかな? と考えたりする時もあります。

 

 

内田:俺はそもそも鰹節を食べているとき、そんなに強くかつおを意識していなかったからね。だからいいとか悪いとか全然分からなかった。でも、めちゃくちゃ違いがあるわけだね。

 

かつお:鰹節というだけで選択肢がたくさんあるんですけど、私は最初に愛情たっぷりでつくっている職人さんと出会ってきたから、それが鰹節だと思っちゃっているんですよね。

 

内田:そうか。色々知っちゃったから「どの鰹節を信じたらいいの?」みたいになっちゃったんだ。

 

かつお:鰹節を伝えたいけど、実際、みんなが手に取っている鰹節ってどういうものなんだろうとか。

 

内田:でもそこで、本当の鰹節を伝えていきたいと思ったんだ。

 

かつお:色々考えてもキリがないので、「自分が愛するかつおの世界を私は伝えていこう」と思いました。

 

 

内田:なるほどね。鰹節が好きなのはすごくわかったけど、「かつおが好き」というのとはまたちょっと違うのかな。鰹節じゃなくてかつおじゃダメなの?

 

かつお:そこが悩みどころなんです。

 

内田:悩みどころなんだ。

 

かつお:きっかけは鰹節です。でも、鰹節の原料はかつお。かつおの特徴により鰹節の個性が変わってくる。そう考えたら、かつお=鰹節で、どっちが好きということではないと思いました。かつお食堂という名前にしたのも、鰹節食堂はちょっと言いづらいな。鰹節はかつおだからかつお食堂にしよ! みたいな。

 

内田:確かにそうだよね。

 

かつお:そう。かつおと鰹節は二つで一つなんです♪ なので、旅もかつおを見に行ったり、鰹節を見に行ったり、原点を突き詰めることが好きです。その延長で将来的に、自分で釣ったかつおで、鰹節作りにも挑戦したいと思っています。

 

内田:それ相当、おもしろそうだね!

 

→後編に続く

 

プロフィール
LECO代表 内田聡一郎(うちだ そういちろう)

2003年より原宿のサロンでトップディレクターとしてサロンワークをはじめ、一般誌、業界誌、セミナー、ヘアショー、著名人のヘアメイク、商品開発など様々な分野で活躍。2018年 渋谷にLECOをオープン、2020年 セカンドブランドQUQUをオープン。代表として今後一層の活躍が期待されている。著書「自分の見つけ方」(2013年)、「内田流+αカット」(2017年)、「内田本」(2018年)を発売。また、シザーやシザーケースなどのオリジナルプロダクトも発売中。
2019年12月から若手美容師にエールを送るsoucutsラジオを始動。

【twitter 】@soucuts
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かつお食堂
かつおちゃん

神奈川県出身。大学卒業後、2012年までは受付など派遣社員として働く。祖母が鰹節を削る姿に魅せられ、いつしか全国各地の鰹節産地を回遊し知見を集める鰹節伝道師へ。2017年に渋谷のバーを間借りして「かつお食堂」をオープン。2019年に間借りから独立し、渋谷区鶯谷町に「かつお食堂」を構えて、かつおの魅力を熱く伝えている。ヘアカラーは内田さんによるかつおブルー。

【instagram】@katsuoshokudou
https://www.instagram.com/katsuoshokudou/

【STORES】
https://katsuosha.stores.jp/

 

(文/外山 武史 撮影/菊池麻美)

 

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