LECO代表 内田聡一郎×アーティスト tofubeats (後編) 一番「ベタ」なものは、いつでも最高のクオリティで出していけ ~Voicyスペシャル対談~

「結局、今できることしかできないけど、できることは意外と多い」(tofubeats)

 

 

内田: 同じスタイルでもちょっとずつ変えていったり、コアな部分は変えずに進化していくことの重要性みたいなことだよね。最後にね、リスナーのためにトーフくんに聞きたいことがあります。

 

tofubeats: なんでしょう?

 

内田: 新型コロナ影響で苦しい想いをしている人も多いし、音楽業界も大変だったと思うんですけれど、この先いい感じに生き残るために大事に思うことがあれば聞きたい。

 

tofubeats: 自分の仕事や周りの様子を見て思うんですけれど、やっぱりできることしかできないんですよね。でもね、できることは思っているよりもあります。僕はミュージシャンの体裁的にちょっと歪というか、一人でいろいろなことをやらざるを得ないというか。結局、会社を自分で立ち上げるところまでしているので。音楽をやっているといっても会社もやっているし、経理も自分なので。つまりそういうところまで自分ができることを広げていけるというか。

 

内田: 自分を追い込んでいるのかな。

 

tofubeats: どちらかというと人のことをあんまり信用していないみたいなところはありますね。ソロアーティストあるあるなんですけれど。

 

内田: あはは(笑)。

 

tofubeats: あとは自分でちょっと勉強してできるようになることがめっちゃ好きなんです。Tシャツつくって売ろうと思ったらその日のうちにできるし、やろうと思えばできることがたくさんあって、しかも自分が今やっていることから広げていけると思うんですよね。

 

内田: そうやって全体的に自分でプロデュースするのはどうして?

 

tofubeats: たとえば経理をやるのは、音楽を気持ちよくやるために自分の懐事情がわかっていたほうが気分がいいからです。

 

内田: なるほどね。でもそういう人って珍しいよね。

 

tofubeats: まあ、向いていないんですよね、人に雇われるのが。

 

内田: 自分でやりたい人なんだね。でもそうすると音楽にどっぷり浸かる時間は削られちゃうじゃないですか。僕ももちろん経営者で、経理業務もやるし、プレス業務もやるし、今も自分でラジオをとっているわけなんだけど。髪の毛と純粋に100%向き合う時間が減っていることに対する不安感があるんですよ。

 

tofubeats: そこの感覚は僕と少し違いますね。高校生の頃の経験が原体験なんですけど、大学生の先輩に可愛がってもらっていろいろ教わっていたんです。で、その人が大学で経済学をすごく勉強していて、ラップを書かせたら面白かったんですよ。音楽がうまくなりたかったら、音楽以外のこともできた方がいいってそのとき思ったんです。

 

内田: なるほどねぇ。

 

tofubeats: たとえとして適切かわからないですけれど、どこの国の電車も速い車両は全部尖っているじゃないですか。だから、速さばかり追求すると全部似てきちゃうみたいな。でも音楽はそうじゃないから、いろいろできたほうが絶対に面白いんです。

 

内田: まだまだ話したいことがあるんだけどそろそろ時間なので、最後にリスナーのみんなに応援メッセージをもらえたらなと。

 

tofubeats: いやぁ、運だけできた俺がね、偉そうに言える立場じゃないですけど、でもまあ「やり続ければ一角の人になれますよ」ってことですかね。才能とかそういうことで悩まないで、手を動かし続ければそれなりになれます。

 

内田: あとは大丈夫? 宣伝とか。

 

tofubeats: 大丈夫です。これ聞いてくれたら流れで何かしら聴いてくれるでしょ(笑)。

 

内田: いやー、今日は最高だった。トーフくん、あらためてありがとうございました!

 

 

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プロフィール
LECO代表
内田 聡一郎(うちだ そういちろう)

2003年より原宿のサロンでトップディレクターとしてサロンワークをはじめ、一般誌、業界誌、セミナー、ヘアショー、著名人のヘアメイク、商品開発など様々な分野で活躍。
2018年 渋谷にLECOをオープン、2020年 セカンドブランドQUQUをオープン。代表として今後一層の活躍が期待されている。著書「自分の見つけ方」(2013年)、「内田流+αカット」(2017年)、「内田本」(2018年)を発売。また、シザーやシザーケースなどのオリジナルプロダクトも発売中。
2019年12月から若手美容師にエールを送るsoucutsラジオを始動。

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プロフィール
tofubeats 

1990年生まれ神戸出身。中学時代から音楽活動を開始し、高校3年生の時に国内最大のテクノイベントWIREに史上最年少で出演する。 その後、「水星feat.オノマトペ大臣」がiTunes Storeシングル総合チャートで1位を獲得。メジャーデビュー以降は、森高千里、の子(神聖かまってちゃん)、藤井隆ら人気アーティストと 数々のコラボレーションや、ドラマ「電影少女-VIDEO GIRL AI 2018-」や、カンヌ映画祭のコンペティション部門に出品された映画『寝ても覚めても』の主題歌・劇伴を担当するなど活躍の場を広げ、これまでに4枚のアルバムをリリース。2020年は、3月にデジタルミニアルバム「TBEP」をリリースし、活動の幅を拡げ活躍している。

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