内田聡一郎のsoucutsラジオ「就職先の選び方 新卒、中途採用の皆様へ」vol.17
東京渋谷の美容室LECOのオーナー、内田聡一郎さんが若手美容師や美容学校生に向けて発信するsoucutsラジオ。サロンワーク、クリエティブ、経営、教育、ファッション、DJとマルチに活躍し、さまざまなことに出会ってきた内田さんだからこそのリアルでハッとさせられるトークが展開されています。若手美容師、美容学生をはじめ、ベテランスタイリストやオーナーなど、どのフェーズの人にも、きっと「気づき」があるコンテンツです。第17回のテーマは「就職先の選び方 新卒、中途採用の皆様へ」。まさに今、就職活動・転職活動をしているみなさん必読です。
美容室を選ぶときに、まず考えてほしいこと
今日は、働く会社の選び方ってことでね、美容学生さんとか中途採用を狙っている人向けにお話したいと思います。
新年が始まって、2021年度の新卒採用に向けて、学生さんがちらほらサロンにいらっしゃっています。「お話を聞きたい」ということで僕のところに来てくれているんですね。
Voicyのコメント欄でも美容学生さんから「働く美容室を決めるとき、どんなところをポイントにしたらいいですか?」と尋ねられることもあるので、僕の考えをお話ししたいと思います。
今、美容師が53万人、店舗は25万軒と言われており、もうね、めちゃくちゃ数が多いです。だから、これから就職先を決める人は、方向性を決めて就職活動したほうがいい。
まずは「自分がどんな美容師になりたいか」が大事だと思っていて。美容学生の場合だと自分がどういう美容師になろうっていうのはそんなに固まってないと思います。それでも、美容専門学校の生活の中で、「比較的これには興味あるな」とか「こういうことが好きだな」とか、「この分野で自分は伸びそうだな」とか感じることはあるんじゃないかな。
僕も思い返してみると、ワインディングが結構得意だったんですよね。とにかく速く巻くのが得意だったので、スピーディーな仕事に興味があるなぁとか。あとメンズカットが好きでした。就職活動をしているときは、自分が得意なことに特化しているサロンがいいかなと思っていました。
メンズに特化しているとか、ハイトーンカラーに特化しているとか、トリートメントが得意だったりとか、ヴィダルサスーンみたいなスタイルが得意だったりとかいろんな得意があるわけですね。いろんなウリを持っている美容室がある中で、自分は何に興味があるのか整理するところから始めるといいと思います。
頭の中にあるキーワードを書き出してみよう
僕がよくやっていたのは、ノートにキーワードを書いて整理することです。これをすると自分の考えがまとまってくるので、方向性も見えてくる。
何がやりたいか見えない人は、例えば「メンズカットが好き」だとか、「ヘアスタイルが好き」だとか、「セットが好き」だとか、「カラーリングが好き」だとか、いろいろあると思うんですけど「好き」をキーワードにしていくと自分の脳内が可視化されて、進むべき道が見えてくるんじゃないかな。
働き方に関してはね、本当に人生観の問題なんでね。バリバリやるのも、ワークライフバランスを大事にするのもいいと思います。
僕はどちらかというと休み返上でバリバリストイックにやりたいタイプだったんで、原宿のサロンを選んだときは、休日や給与なんて眼中になくて、「学びたいものが学べるサロン」という理由で選んだんですよね。
で、なんとなく方向性が決まってきたら今度は「入りたいサロンに入れる自分になる」ことが大事になります。自分の能力を伸ばしていくってことです。
そこで改めて「自分の能力って何だ?」と考えて、「カラーを勉強してみよう」とか「ワインディングもっと速く巻けるようになろう」とか、キーワードをノートに書き出してみて、頭の中を整理して、求められる人材に近づいていく努力をしていくってことです。
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