世間のイメージを打ち破ることが、次の仕事に繋がる!? LECO内田聡一郎の仕事論 -声優・花澤香菜と語る自分の個性の磨き方-【後編】
新しく求められることに応えることで、仕事が次に繋がってゆく
――表現というものを仕事にしているお二人にとって、大切にしているポリシーや言葉があったら教えていただけますか。
内田:僕は「即行動」ですね。即レスっていうのもそうなんですけど、めちゃくちゃ返信早いんですよ、僕。もともと僕の性格がせっかちっていうことをだということもあるんですけど。
花澤:じゃあ宿題は早くやるタイプですね。
内田:……そう言われるとそうでもなかった(笑)。でも、仕事を始めてからは何事も取り掛かるのが早くなりましたね。
花澤:確かに、返信や行動が早いと、「この人にお仕事お願いしよう」っていうひとつの基準になりますもんね。
――花澤さんはどうですか?
花澤:“何を求められているかをちゃんと見極める”、ということでしょうか。自分が何をしたいかよりも監督や共演者が何を求めているのかを考えます。その求められるものも、最近では少し変わってきたような感覚がありますね。キワモノとか悪役とか、あえていままでやったことないキャラクターを演じることであったりとか、自分も変化しないと続けられないという難しさもあります。
内田:そうかぁ……。美容師においては、その立ち位置ってあんまり変わることはないですよね。僕だったらショートが得意でカラーもハイトーンとかを求められるから、コンサバの巻き髪の女性とかはやらないじゃないですか。なぜならそれは求められていないから。一方で、世間に認められているかつ自分が信じて続けてきた武器というのを持ち替えてネクストステージに向かうという考え方も大切かもしれないですね。僕も明日からコンサバな巻き方の練習しようかな……! あぁ、今日の学びになりました! 10年、20年同じことをやっていると飽きられてしまうから、そうならないためにネクストステップに進むと!
――普段から花澤さんのカットを手がけられているとはいえ、今回は、サロンではなかなか聞けないことを聞くことができた、と手応えを感じている様子だった内田さん。内田さんの歓喜に満ちた表情と聞いたことがないような感激の声色を窺える貴重な機会となりました。
(取材・文/須川奈津江 撮影/渡辺 きるけ)