世間のイメージを打ち破ることが、次の仕事に繋がる!? LECO内田聡一郎の仕事論 -声優・花澤香菜と語る自分の個性の磨き方-【後編】

長く人から求められるには、“声優”としての軸をしっかり持ち続けること

 

 

内田:今、美容師の業界はちょっとした改革が起こっているんです。今までよしとされてきたことは、果たして本当にこのままでいいのかと、若手の人たちが意識や制度を塗り替えていくような動きがあり、それが美容業界全体に徐々に浸透しつつある。

花澤さんは20年声優業界にいて、業界の体質が変わったなーって思うことはありますか?

 

花澤:声優自身の露出が増えているなというのは本当に感じますね。アニメをアフレコするだけじゃなくてそれの宣伝のために表舞台に出演したりとか。元々やってはいたと思うんですけどもっと広くやるようになったというか、それありきでオーディションがあったりもします。新人が選ばれやすいというのはあるんですが、果たしてその新人の子たちが何年も同じようにやっていけるかと言われると、さらに新人の子が現れるわけで……これはもう戦国時代ですよね。

 

 

内田:美容師も同じで、若手が頭一つ抜けるのがめちゃくちゃ難しい時代になってきています。ただ、裏を返すと今までと全然違う方法論で台頭することもできるんですよ。たとえば美容師ユーチューバーっていうのがいてYouTubeで先に有名になって、そこから美容業界でのし上がっていくみたいな。声優も今までと違う手法でやっていく人も出てくるかもしれませんね。

 

花澤:養成所でも、一見声優の仕事とは関係ないようなダンスのレッスンとかもありますもんね。でも、根本的には声優としてのお芝居が一番大事ではあると思います。

 

内田:僕は、それこそが花澤香菜さんの“絶妙さ”だと思っていて。声優という本職を全うしつつも、歌手や女優、タレントとしての活動もミックスしている。でも、決して声優っていう軸はぶれてない。長く続けるって言う意味では、声優としての評価が一番じゃなきゃいけないわけじゃないですか。それをとてもバランスよくやっているように見えます。

 

 

花澤:ありがとうございます。それはもう、一番自分が好きで楽しくてやっているのが声優としてのお仕事だからですね。ただ、声優以外のいろいろなお仕事の機会を頂くんですけど、それは全部経験としてお芝居に返ってくるんです。そう思うと、すごくやりがいがあります。

 

>新しく求められることに応えることで、仕事が次に繋がってゆく

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