地球の反対にある日本。パラグアイ、イグアス日本人居住区を訪れて-旅人美容師、桑原淳の世界一周の旅コラムvol.13パラグアイ編-

IMG_6684

 

アルゼンチンでイグアスの滝を見たあと、次の日に国境を越えパラグアイのシウダーデルエステに向かいました。

 

国境を越えただけで様子はガラリと変わりました。

 

チリやアルゼンチンのような近代的で洗練された街という感じはほぼありません。

 

人々は路上で物を売り、舗装されていない道路をたくさんの車がクラクションを鳴らしながら走り、ごちゃごちゃで混沌とした街の様子はどこか東南アジアのような雰囲気です。

 

その街でアメリカドルとパラグアイの通貨グアラニーを両替し、オンボロバスに乗り込みます。隣町のイグアス居住区に向かうためです。

 

パラグアイの面白いところは、バスの停留所は○○km地点と、数字で表示されます。つまり国境から何km離れているかが基準になるんです。観光客には非常にわかりにくいですね(笑)

 

 ですが、バスの運転手に「42km地点で降りたいからついたら教えてくれ」と伝えたところ、ちゃんとそこで降ろしてくれました。その42km地点がイグアス居住区入り口になるのです。

 

IMG_6686

 

そこはポツポツと建物があるだけで、人もいないし何もない集落のようでした。

 

国境の方からやってきた車はその集落を無視するようにどんどん通り過ぎていきます。時刻は5時すぎ、日も暮れかけています。

 

この地に関する情報をほとんどもたずに来てしまった僕は「大丈夫だろうか?」と少し焦りました。

 

日本人居住区と聞いていたので、てっきりそこら中に日本人がいるのかと思っていたが、たまに見かける人はみんなパラグアイの人でした。

 

僕は唯一の情報としてもっていた「ペンション園田」という宿の名前だけを頼りに、その宿を探すことにしました。

 

歩いていたパラグアイ人を捕まえ、いくつか質問してみたところ、どうやらここは本当にイグアス日本人居住区であり、ペンション園田もちゃんと存在するとのことでした。しかも、その宿は自分のいる場所から徒歩2分とすぐそばだったのです。ホッとしつつ、宿に向かうと陽気なお姉さんが日本語で出迎えてくれました。

 

IMG_6799

ペンション園田の園田さん

 

中に入ってみると、宿泊客は誰もおらず僕一人のようでした。

 

テレビからはNHKのニュースが流れ、たくさんの日本の漫画や小説が置かれています。

 

そのうち日が暮れ、夕飯を食べているとどこか田舎のおばあちゃんちにでも遊びに来たかのような不思議な感覚になりました。

 

IMG_6690

 

翌日、街を歩いてみて驚きました。

 

なんもありません(笑)

 

赤土の舗装されていない道路沿いに民家がぽつぽつあるくらいです。宿にあった地図を頼りに”農協”とよばれるスーパーに行ってみました。

 

そこでは信じられないほどたくさんの日本製品がおいてありました。

 

価格もそれほど高くなく、まるで日本のスーパーそのもの。長らく海外にいるとお目にかかれないものばかりでテンションは上がる一方です(笑)

 

IMG_6695

 

他にも日本学校、定食屋、ラーメン屋、居酒屋、カラオケ、神社まであります。

 

定食屋もラーメン屋も500円程度で日本よりむしろ安いのに、味は満足のいくものでした。

 

IMG_6698

 

夜は居酒屋やカラオケに足を運んで居住区のおじさんたちと乾杯。日本人と日本語で日本のものを食べる。このイグアス居住区での生活は本当に日本そのものでした。

 

IMG_6746

 

宿のオーナーである園田一さんは50年以上前にパラグアイにやって来ました。

 

現在は、旅行者のために宿を経営するほか、移民の歴史などについて日本まで出向いて講演会をすることもあるちょっとした有名人。

 

日本のテレビ局なんかも取材に来ることがあるそうです。

 

 >イグアス日本人居住区の美容室事情

 

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング